Mission
Last Mission アルケスティス
(7) マクスバード/リーゼ港 E
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はっと思い出す。任務で分史世界に行った時、何度かユティは勝手にいなくなることがあった。どこに行っていたと問い詰めても「撮影」としか言わなかったユティ。
まさかこれらの写真を撮るために――?
アルバムを最後までめくると、最終頁にメッセージカードが挟んであった。アルヴィンはそれを抜き出して読む。
ユティにカメラをくれたのはアルおじさまです。だからずっと何かお礼がしたいと思っていました。
アルおじさまが言ってました。「家族の写真が一枚もないのは結構寂しいもんだぞ」って。なので、お節介ですが作ってみました。スヴェント家の家族アルバム。
レティシャお母様は素敵な人ですね。ユティが「アルフレドの一番好きなものを撮りたい」とお願いすると、快く協力してくれました。どの分史世界でも、いっつもでした。
ただ、どの分史世界でもアルフレドのお父さんはいなくて撮れませんでした。ジルニトラ号事件がない分史も捜したけど、ありませんでした。中途半端でごめんなさい。
これでちょっとはアルフレドのさびしいのがなくなりましたか?
ワタシのもう一人の父様で、大切な友達のアルフレドへ
Eustia Juno Kresnik
アルヴィンはアルバムに額を押し当てた。
「ばかやろう…っ」
こみ上げるものを押し戻す、押し戻す、押し戻す。傭兵時代は当たり前にできていて、きっと彼女にとってのアルフレド・ヴィント・スヴェントもできていた。だから。
アルバムを背広に入れ直す。訝る仲間たちの間をずんずん抜けて、アルヴィンは、彼女の死体を囲むルドガーとユリウスの傍らに立った。
「アルフレド……?」
「ちょい、ごめんな」
しゃがんでスカーフを解き、彼女の顎を伝う血を拭い、そのまま首に巻く。そうして惨たらしい穴を隠した。
アルヴィンにしてやれる、小さな死化粧。
「おたくら、これからどうすんだ」
「どう、って」
「『橋』は架かった。今すぐにでもエルを助けて、クロノスとオリジンをぶちのめしに行けるお膳立てが整ったんだぜ。こんなとこで座り込んでる暇はねえはずだろ」
しかしルドガーもユリウスも大したアクションは起こさない。ただ少女の死体を間に挟んで項垂れるばかり。
「――渡れるかよ」
先に口を開いたのはルドガーだった。
「渡れるもんかよ! アレはユティの魂で…命で出来てるんだぞ!? 今、たった今ここで死んだユティの!」
訴えるルドガーは涙目だ。泣いてはいない。だが泣きたいくらいには、ユティを好いていたのだと。
「自分のことで手一杯で、一度もユティの気持ち、真
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