TURN102 革命その四
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「わかりました、それでは」
「案内して頂けますね」
「こちらです」
女官はにこりと笑って二人を宮廷の奥、内廷にまで案内した。そしてそこで、であった。
帝の前に案内された、しかし帝はすぐにわかった。
変装しているゾルゲ達を見てはっとした顔で言った。
「!?貴方達は祖国さん達ではありませんね」
「えっ、まさか」
案内した女官も帝の言葉に青い顔になる。
「その様なことは」
「いえ、間違いありません」
女官に対して強張った顔で答える、既に身構えてもいる。
「この人達は祖国さんでも妹さんでもありません」
「では一体」
「わかりません、ですが」
日本達ではない、それは確かだというのだ。
そしてゾルゲ達もだ、ここでだった。
変装を解いた、変装に使う覆面を一瞬で脱ぎ捨てると服もそれと共に派手に脱ぎ捨てられた。そして正体を表わして言うのだ。
「ソビエト軍諜報部大佐ゾルゲです」
「ソビエト国家の一つベラルーシです」
「日本の帝ですね、それでは」
「暫くの間失礼します」
こう言ってそしてだった。
女官の後ろに回ってその首の後ろを手刀で打ち気絶させる、そして帝の後ろにも影の様に近付いた。
宮廷の中は瞬く間にロシア達に押さえられた、彼等の目指す革命の第一段階は成功した。
その占拠した宮廷の中でだ、ゾルゲはロシアに言った。
「では次はです」
「うん、テレビ局に行ってだね」
「この娘に宣言してもらいましょう」
その少女を見て言うのだった。
「それでは」
「それで革命は完成するね」
「ところで帝はどうしたのですか?」
ロシア妹がゾルゲに彼女の現状を尋ねる。
「やはり宮廷の奥にですか」
「はい、縛ってはいますが」
だがそれでもだというのだ。
「何もしていません」
「そうですか」
「カテーリン書記長も帝に乱暴なことはするなと仰っていました」
カテーリンの命令もあってだというのだ。
「帝は書記長御自身で再教育されたいとのことなので」
「だから命まではですか」
「手荒なこともしていません、ご安心下さい」
「わかりました」
「寝室で休んでもらっています」
ゾルゲはその居場所のことも話した。
「では今は」
「はい、それではテレビ局に」
ゾルゲ達は占拠したl宮廷を後にしてテレビ局に向かった、それと入れ替わりに宮廷には同志であるソビエトから来た工作員達を呼んだ。
既に宮廷の女官も衛兵達も全て拘束されている、しかし。
一人だけ気配を、ゾルゲにすら悟られないまでに隠している女がいた。彼女はゾルゲ達が宮廷から去ったのを見てそっとその宮廷を出た。
そのうえですぐに携帯に連絡をした、出たのは。
「私だが」
「すぐにこちらに来て頂けますjか」
女は携帯の相手に話す。
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