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ヘタリア大帝国
TURN102 革命その三
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 門を開けてもらい中に入る、庭も見事に手入れされているがやはり質素だ。
 そして宮殿もだ、ロマノフの別荘よりも遥かに簡素でしかも贅沢さは全くない。
 ただ清潔で細部まで手入れが行き届いている、ゾルゲは檜のその宮殿の中を進みつつこうロシアに述べた。記者達はなん吃取材に来ているので宮廷でも知られ取材の間への道も知っているのだ案内役も置かれない。
「何もありませんね」
「そうだよ、この宮殿はね」
「本当に何もない。そして」
「そして?」
「思った以上に広いです」
 目だけで皇居の隅から隅まで見回しての言葉だ。
「まさに迷宮です」
「迷うね」
「祖国殿はこの宮殿に何度も入られていますが」
「場所は大体わかるよ」
「ですが帝のいる場所は」
「寝室とか?」
「そこはご存知でしょうか」
 右隣にいるロシアに目を向けて小声で問う、
「若しくは彼女のいそうな場所の所在は」
「そこだね、実はね」
「そうですか」
「宮廷の奥に入られるのは柴神様と日本君の兄妹だけだよ」
「ではです」
 ゾルゲは話をj聞いてすぐにだった、まさに一瞬だった。 
 周りに彼等以外誰もいないことを見回してから変装した、白い軍服の日本になってみせたのである。
 そして彼はベラルーシにもこう囁いた。
「お願いできますか」
「日本の妹に変装するのですね」
「はい、私達がこの国の祖国達に変装すればです」
「宮廷の奥にまで入られますね」
「そして帝を拉致してです」
「この娘を使うんだね」
 ロシアは今は記者に化けさせている少女を見て言う。
「そうだね」
「帝は拉致して別室に監禁しましょう」
「そうだね、ではね」
 ロシアはゾルゲの言葉に頷く、そしてだった。
 ベラルーシも一瞬にして日本妹に化けた、そのうえでロシア達と別れ女官達にこう問うたのである。
「あの、申し訳ありませんが」
 ゾルゲは声も日本のものを真似て問う。
「帝にお話したいことがありまして」
「帝の場所まで案内して頂けるでしょうか」
 こう女官達に言うのだ、ベラルーシも声を日本妹のそれにさせている。
「危急の様です」
「ですから」
「帝の御前にですか」
 だがここでだ、話を聞いた女官は怪訝な顔で二人に問うた。
「そこにですか」
「はい、そうですが」
「宜しいでしょうか」
「祖国殿も妹殿もお聞きにならずとも」
 それでもだというのだ。
「帝のおられる場所はわかるのでは」
「あっ、それは」
 ゾルゲは日本のこのことまでは知らなかった、それで内心ひやっとした。しかし工作においてはこうしたことも日常茶飯事だ。
 それで冷静な顔でこう返したのである。
「ご不浄におられては失礼ですね」
「お気遣いですか」
「はい、それで今はです」
「その力を使われるに
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