間話その一 あるフェザーン商人が見た景色
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で、大型輸送船六隻には装甲がつけられ、同盟からの有償譲渡で手に入れた駆逐艦三隻によって構成されていた。
「とりあえず、まともな依頼の方を見てみませんか?船長」
「ああ。
もっとも、現在だと同盟一本なのがうれしいやら困るやら」
マリネスクに促されて、ボリス・コーネフがモニターを再度つける。
いくつか依頼を確認して、これかなと思う依頼を映し出す。
「ミッションを連絡します。
依頼主はマーキュリー資源開発。
ミッション概要は、惑星ウルヴァシーから惑星ハイネセンまでのレアメタル輸送です。
依頼主はこのミッションを重視しています。
成功すれば、貴方の評価は更に高くなるはずです。
良いお返事を期待していますね」
「ミッションを連絡します。
依頼主はアパチャー・サイエンス・テクノロジー。
ミッション概要は、当社製造アンドロイド、『瀟洒』1000体のフェザーンへの輸送です。
『瀟洒』シリーズは帝国内において需要が高く、また高価値商品なので海賊からの襲撃が予想されます。
なお、依頼主は護衛の為に支援艦艇の採用を認めています。
候補はこちらで揃えましたので、必要であれば採用してください。
このミッションは信頼ある方にしか配信されておりません。
連絡をお待ちしております」
モニターに移った依頼とそれを読み上げる合成声を聞きながら、マリネスクがコーヒーを飲みながら苦笑する。
そのマリネスクの苦笑の理由を知っているだけに、ボリス・コーネフの方は横を向いてしまう。
「信頼のある方ですか。
730年マフィア最後のお気に入りとお友達というのは強いですな」
「皮肉なもんだ。
子供時代の悪戯仲間が今や、同盟軍若手の有望株の一人と来たもんだ」
アパチャー・サイエンスとの取引はもちろん、原作を知っていた彼女達の引き上げでしかないが、彼ならば帝国内戦に深入りしないだろうという読みもあった。
その才能に対しての敬意が、先の同盟議会で表沙汰になったヤンを利用した取引な訳で、二人は見事に勘違いをする事になる。
賄賂に当たらないように同盟の法律を確認しつつ、ヤンにボリス・コーネフからの連絡が行くようになるのはこのあたりからである。
「その船長の悪戯仲間だったヤン中佐ですが、先のヴァンフリート星域会戦に参加して生還したそうですよ。
次は大佐じゃないですか?」
「可能性はあるかもしれないな。
コネを悪用するつもりは無いが、向こうが信頼してくれるのならば、それに対して誠意をもって返さんとな。
さてと、仕事に戻ろう。
フェザーンからウルヴァシーまで空荷はもったいないので何か積んでいこう。
市場をチェックしてくれ」
「わかりました。
ついでに、こ
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