九話 「小さな一歩」
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塩水が入った容器の中にその内のいくつかをブチまける。
残った袋はそれぞれ一つずつ別の容器の中にいれ水に浸す。
キノコやら葉っぱやらが水に浸される。
「こっちは混ぜないほうがいい気がするしこれでいいか」
大丈夫だとは思うが念を入れてだ。
それとは別のいくつも入れたほうを白が指さす
「こっちの方はどれくらい晒すんですか?」
「そっちは三、四十分くらいだな。アク抜いたほうがいい気がする」
抜く必要があるかどうかは知らないがまあいいだろう。そもそも色々試すためだし。
虫とかを追い出す理由もあるしな。
さて、これでもう今することはもう無い。三十分ほど暇になってしまった。
だが、何もしないのもあれだ。なので白を組手に誘う。
「良いですよ。いつも通りですか?」
「時間つぶしだから軽くでいい。チャクラとか最低限で余り離れず技術面重視して組手するぞ」
まあつまり、普通の組手だ。他を知らんから普通かわからんが。
軽く準備運動をして互いに向かい合い組手を始める。
「今日、っ集めた物は何に使うんですか?」
蹴りを放ちながら白が問う。
「想像できてるんじゃないのか?」
俺は円を描くように腕を回す。払うと同時に蹴り足を掴もうとするが白は膝を折り曲げその手を抜ける。
白はそのまま軸足を軽く旋回し地を踏み込む。地を蹴って浮いたままの蹴り足が俺の腹部へ突き刺さる。
「…っく」
何とか間に腕を挟み受ける。うむ、もう普通に負けるな。
「想像なら出来ますが、確証は……」
「多分、それであってるよ。そもそもそれ以外のためにあんなもん集めない」
本を見ながら集めたんだ。どんな物を自分が集めたのか十分に理解しているだろう。
それをどんなふうに使うのかも、まあ、予想はできるだろう。集めたものの処理の仕方は先に言っておいたし。
俺は踏み込みながら白に殴りかかる。
白はそれを手で包むように受けながら体を前に潜り込ませる。それを迎えるように俺は膝を突き出す。が、白はそれを分かっていたように体を少し捻り避け、出された膝の内側に腕をすべり込ませる。
(やべっ)
振り払おうとするが遅い。
白はそのまま膝を持ち上げる様に体重を前にかけながら同時に俺の軸足を刈る。
不安定になった体を支えきれず俺は背中から倒れる。
その衝撃に一瞬息が止まる。が、すぐさま一緒に倒れた白に殴りかかる。だが白は一拍早くするりと抜け出し、ついでとばかりに俺の腕を蹴って下がる。
腕の衝撃を感じながら俺は立ち上がる。
あー、痛いなもう。
「まあ、まだ使うのは先だから気にするな。ちゃんとその時になれば教える。相手もそこまで気にする相手じゃない」
「イツキさんがそう言
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