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勇者番長ダイバンチョウ
第8話 男の恋は命懸け! 惚れたなら掘り抜いて見せようドリル道!
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 怒涛の勢いで建造物の壁をぶち破るドリル。中は空洞状となっており、その中央には寝かされる形で拘束されている天音静流が、そしてその横には破損した状態のドリル戦車が置かれていた。
「見つけた!」
 歓喜の声を挙げつつ彼女の元へと近づく。だが、そんなドリルと木村の進路を阻むかの如く巨大なドリルを持ったロボットが立ち塞がってきた。
【で、でけぇ……】
【何だチビ? 此処は俺達極悪組の宇宙麻薬精製工場だぞぉ? 勝手に入り込んで来て死ぬ覚悟は出来てるんだろうなぁオラァ?】
 胸のドリルを高速で回転させながら啖呵を切ってくる巨大なドリルロボット。どうやら此処は本当に宇宙麻薬の精製工場で間違いなかったようだ。
【木村、こいつの相手は俺がする! お前はその間に彼女を助けてやってくれ!】
「分かった、やられるなよ。ドリル!」
【へっ、天下のドリル番長様がこんなデカブツにやられるかってんだよ!】
 木村を降ろした後、即座に人型形態へと変形するドリル番長。
 人型に変形したとしても大きさは歴然としていた。
【ほほぅ、チビの割りには度胸があるようだな。この俺様ドリル星人に喧嘩を挑んだその無謀な度胸だけは褒めてやる! その度胸に免じて、この俺様自らの手でスクラップにしてやる!】
【るせぇデカブツ! あべこべにスクラップにしてやらぁ!】
 直ちにドリル番長とドリル星人がぶつかりあった。吹き飛ばされたのはドリル番長であった。
 大きさが指し示す通りそのパワーはドリル番長を遥かに上回っているのだ。
 壁に叩きつけられるドリル番長に更に追い討ちを掛けるかの様に猛烈なタックルを叩き込む。
 壁が破壊され、建造物の外へと放り出されたドリル番長。その姿を見たバンチョウが即座に近くへと駆け寄ってきた。
【大丈夫か? ドリル】
【あ、あぁ……あの野郎、すげぇパワーだ!】
 口元を拭いながら立ち上がるドリル。ドリルとバンチョウの前に巨大な姿を見せるドリル星人。確かに大きい。
 バンチョウやドリルよりも2〜3倍近くは大きい。そんな巨体が両者の目の前にあったのだ。
【なんだぁ? チビがもう一体居たのか? 纏めてスクラップにしてやろうかぁ?】
【上等だぜ、てめぇこそ逆に鉄くずに変えてやるぜぇ!】
 ドリルに変わり、今度はバンチョウが向った。開始早々にバンチョウの跳び蹴りがドリル星人の顔面にヒットする。
 だが、食らったドリル星人は涼しい顔をしている。パワーだけでなく防御面でも堅いようだ。
【効かん効かん、痒いぞぉ!】
 笑うように言う。そのまま巨大な手でバンチョウを叩き落とし地面に叩き付ける。
 地響きが辺りに木霊した。
【づっ、頑丈な体じゃねぇか! じゃぁこれならどうだ!】
 即座に立ち上がり、今度はドリル星人の額に向かい猛烈なぱちぎをかました。
 
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