第8話 男の恋は命懸け! 惚れたなら掘り抜いて見せようドリル道!
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抜け切った番達が目にしたのは、巨大な地底基地であった。
「こ、こりゃぁ……」
【間違いねぇ、こいつはゴクアク星人の密輸基地だ! 奴等、此処で宇宙麻薬を精製して売りさばいていたって訳か】
宇宙麻薬とは、星により製法が異なる事で多種多様な種類が作れる一種の薬物の事だ。
近年広大な宇宙にて数多くの暴力組織が豊かな星の地下にて精製し、他の惑星に売り捌くと言うのが主流となっている。
そして、この地球では最上級の宇宙麻薬が精製出来ると言うそうだ。
それを聞いて極悪組が見逃す筈がない。早速この地底にて宇宙麻薬精製工場を作り、密かに宇宙麻薬を作っていたのだ。
だが、それを偶然天音静流が発見してしまったので極悪組に埒されてしまったのだろう。
【けっ、極悪組の考えそうな事だぜ!】
「上等だぜ! こうなりゃこの地底工場をぶっ壊してやる!」
「ちょ、ちょっと待ってくれよ! その前に静流さんを見つけないと!」
確かに、木村の言う事も一理ある。が、どの道手拱いていたは手遅れになってしまう。先手必勝であった。
【だったら二手に分かれた方が良いな。俺と番でこの工場をぶっ壊す。お前等はその間に静流って奴を見つけ出せ!】
【おう! 頼むぜバンチョウ! 派手に大暴れしてくれよぉ】
【暴れ回るのは俺の十八番だ! 任せておきな!】
そう言うと、直ちにバンチョウは基地へと降下した。人型形態へと変形し、目の前に映る建物と言う建物を破壊しまくり始めたのだ。
「うわぁ! バンチョウ星人がやってきたぞぉ!」
「な、何でこの地底工場にバンチョウ星人が来るんだぁ!」
突然の奇襲に慌てふためくゴクアク星人達。直ちに迎撃用のロボット部隊が出撃してきた。地底工場と言えども、かなりの戦力を保有しているようだ。
「遠慮は要らねぇ、ドンドン出て来い! 皆纏めて相手してやる!」
不退転の態勢を見せ、バンチョウが前進した。目の前に迫るロボット軍団に対し敢然と戦いを挑んだのだ。
その間に、ドリル番長と木村は地底工場を走る。この工場の何所かに天音静流が捕まっているのは明白だからだ。
「何所に居るんだ? 静流さん……そうだ! ドリル、音声探知機を使ってみろ!」
【は? 何だよそれ?】
「地底で生き埋めになった際に捜索する時に使う装置だ! それを使えばもしかしたら……」
【なる程、分かったぜ!】
木村の言う通りにし、早速音声探知機を作動させてみた。これを使い、遭難者の心音や機械の音などを察知し、何所に居るかを探れるのだ。
すると、ビンゴと言えるかの如く、反応があった。
反応があったのは地底工場の中央にある巨大な建造物内であった。
恐らく其処に彼女は居るのだろう。
「ドリル! 壁をぶち抜け!」
【任せとけぇ! 俺に砕けない壁なんてねぇんだよぉ!】
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