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勇者番長ダイバンチョウ
第8話 男の恋は命懸け! 惚れたなら掘り抜いて見せようドリル道!
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ルの通り惚れた以上掘り抜いて見せな! それがお前のドリル道だぜ!】
【その通りじゃ! ワシも影ながら応援しちゃるけぇのぉ! 頑張るんじゃぞぉ!】
 バンチョウとレッドの応援が身に染みる思いに伝わったドリル。そのドリルの目元からうっすらと涙が零れ落ちそうになるのを強引に拭い取り、自信に満ちた笑顔を見せる。
【有り難う、番! それにレッド! 俺やるぜ! このドリルが示す通り、彼女を絶対振り向かせて見せる! それが俺のドリル道なんだ!】
 すっかり何時ものドリル番長に戻っていた。が、それを見ているバンチョウとレッドは何所か複雑な思いになっていたりしていた。
 本当にこれで良かったのだろうか? ドリルは良くても相手の女性が溜まった物じゃない筈では?
 半ば罪悪感を覚えながらも今回の集まりは此処で無事に終了したのであった。




     ***




 ドリルがすっかり元気になったので何時もより作業がスムーズに進んでいたのに工事現場の面々も一安心との事であった。
 そんな訳で無事にドリル番長の悩みを解決した事を操縦者である木村に報告しに訪れた番とバンチョウ達。
 だが……
「んなぁぁぁにぃぃぃぃ!!」
 どうやらまだひと波乱起こるようだった。ドリル番長が写真の若い女性に惚れている。と、報告したら、今度は操縦者の木村が断末魔の悲鳴の如き声を挙げ始めたのだ。
「ど、どうしたんだよ? 木村さん」
「よりにもよって、何であいつが静流さんに惚れてるんだよぉ!」
「し、静流さん?」
 どうやら写真に写っている女性の名前のようだ。木村の話によると、彼女の名は【天音 静流(あまね しずる)】と言い、つい最近この工事現場に配属された木村の後輩に当たる女性のようだ。
 ドリル戦車の操縦をこなしている木村に憧れて入社したらしく、木村自身も最初は先輩として接していたのだが、一緒に仕事をしていく内に彼女にほれてしまったようだ。
 だが、元々ちょっぴり押しが弱い木村な為に、未だに恋に踏み出せないで居たらしい。
 そんな時に限ってドリル番長がよりにもよってその静流さんに惚れてしまったと言うのだから大事件であったりする。
「ま、まぁ……しょうがないんじゃねぇのぉ?」
「はぁ〜、こうなるんだったらもっと早めに静流さんに声掛けて置くんだったなぁ〜」
 今更悔やんでも後の祭りである。こうなっては仕方がない。
 ドリルに彼女を譲るしか道はない。下手に横取りして更に仕事に支障が出てしまっては本末転倒なのだから。
【元気出せよぉ、その内あんたにもいい出会いとかあるだろうしさぁ】
「ははは、有り難うよぉバンチョウ。慰めてくれてさぁ〜〜」
 口ではそう言っているが、木村の目からは涙が流れ落ちてきていた。どうやらかなり悲しかったようだ。
 ま
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