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勇者番長ダイバンチョウ
第8話 男の恋は命懸け! 惚れたなら掘り抜いて見せようドリル道!
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で仕舞ぇだぁ!】
 この掛け声と共に、皆がそれぞれトドメへと移った。まず最初にレッド番長が自分より遥かに巨大なドリル星人を持ち上げて上空へと放り投げる。それよりも上にドリル番長が飛翔し、肩に頂いた巨大なドリルを高速で回転させて降下する。
 その下ではレッドが白いはしごを手に装着し、ジャンプする。
【食らえ! 必殺のドリルアタックだぁぁ!】
【極道殺法! 一撃粉砕拳!】
 上下からのコンビネーション攻撃により一体のドリル星人が粉砕された。凄まじいコンビネーション攻撃であった。
【今度はあたいから行くよぉ! 超必殺、紅蓮鳳凰脚!】
 続いて紅バンチョウの燃える蹴りがドリル星人のドテッパラを貫通し、粉砕していく。蹴り技に特化した紅バンチョウに蹴り砕けない物など無かったのであった。
【最後は俺だぁ! 一意専心、木刀ブレード!】
 ダイバンチョウの背中から一本の木刀が姿を現す。それを両手に持ち気合をこめる。
【一撃入魂! 超必殺、男の修正脳天叩き割りぃぃ!】
 これまた久しぶりの超必殺技の炸裂であった。この技が出たら最後、防ぐ手段など無いに等しく、最後のドリル星人もまた粉々にされ、極悪星人の宇宙麻薬精製工場はダイバンチョウ達の手により粉々にされ埋め立てられてしまったと言う。




     ***




 戦いは終わり、今日もまた日が暮れる。無事に終えて皆がホッとしている中、更にまた問題が起こったのであった。
【ウオオォォォォォン! 俺の、俺の初恋の人があああああああ!】
 こんな感じで号泣しながらもう一台のドリル戦車を抱き抱えながら泣き喚くドリル番長。
 どうやら、ドリル番長が惚れたのは天音静流ではなく、彼女が操縦するドリル戦車だったようだ。
 しかし、先の落盤や極悪星人の襲撃により、ズタボロの状態になって帰って来てしまったのだ。
「つまり……俺って、まだワンチャンスあるって事?」
「そうなんじゃね?」
 ホッとして良いのか一緒に悲しめば良いのか、どうにも微妙な気分だったりした。
 まぁ、これで木村も一安心だったりする。
「有り難う御座います。木村先輩」
「天音さん?」
 木村に肩で担がれている天音がふと、木村を見て礼を言ってきた。
「私、ずっと木村さんに憧れてて、一日でも早く追いつきたく無茶しちゃってたみたいなんです。そのせいで、木村先輩やドリル先輩だけじゃなく、現場の人たちにまで迷惑掛けちゃって……」
 そう言って落ち込んでしまう天音。結構真面目な性格なようだ。
 そんな天音に木村は笑顔を向けてこういってくれた。
「慌てる必要なんかないさ。君は君で立派に仕事をしたじゃないか」
「先輩……」
「ま、まぁ……困った事があったら気兼ねなく言ってくれよ。相談に乗るからさ」
「有り難う御座い
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