暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Epos2魔術師と守護騎士は秘かに語り合う〜Truth and Lie〜
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シル君がパチンと指を鳴らす。と、みんなの体が足元から煙に包まれた。そして煙がスッと消えてみんなの姿が見えたんやけど。みんなの格好が変わってた。シグナムとザフィーラは浴衣、シャマルはロングワンピースのネグリジェ。ヴィータはウサギ耳付きフードのあるパジャマ。
「俺のイメージで勝手だが、寝やすいように寝間着にみんなの着替えさせてもらった。今日はこれで解散! おやすみなさいっ!」
「えっと、じゃあみんな、おやすみな。明日、もっとお話ししよな♪」
「あ、はい。おやすみなさい、主はやて。ルシリオン」
「おやすみなさい、はやてちゃん、ルシル君」
シグナムとシャマルからも挨拶を受けて、2人が部屋に入っていくのを確認。ザフィーラは頭を下げる挨拶で、わたしは「おやすみな」って返しながら部屋に入るんを確認。そんで「ルシル君。ヴィータ。行こか」わたしらの寝室がある1階に降りて、ベッドにまでルシル君に連れてってもらう。ヴィータはわたしとルシル君が何も言わんでも車椅子を持って来てくれた。気の利くええ子や。
「おやすみ、はやて、ヴィータ。2人とも、良い夢を」
「ん。おやすみ、ルシル君」
「おやすみ・・・ルシル」
ヴィータと一緒にベッドに入って、部屋をあとにするルシル君を見送った。
「おやすみ、ヴィータ」
「うん。おやすみ、はやて」
ヴィータと向かい合って挨拶。布団に入ったら急に眠気が襲ってきた。ルシル君の言う通り、明日になったらもっとたくさんお話ししよ。
†††Sideはやて⇒シグナム†††
「・・ん? 朝か・・・」
こうして温かな寝台で体を休めることが出来るなど、二度と無いと思っていた。熟睡できたのも実に久しぶりだ。此度“闇の書”の主となったヤガミはやて。今までの主とは違って成人ではなく幼い少女。しかしその笑顔や態度は、あの方を彷彿とさせる。かつての主と瓜二つ、姓も同じである少年、ルシリオンを思う。
「シグナム。ルシル君の言っていたこと・・・どう思う?」
既に起きていたらしい寝台で横になっているシャマルに声を掛けられ、「受け入れるしかないだろう」そう答える。主はやてが寝室に向かった後、ルシリオンから思念通話が送られてきた。
?―?―?回想だ?―?―?
『もう気付いていると思うけど、俺も魔導師だ。さっきから俺を見て驚いているようだから、あなた達の疑問に答えておこうと思ったんけど・・いま良いだろうか?』
ヤガミ・ルシリオンと名乗った少年。その顔立ち、美しい銀髪、紅と蒼の虹彩異色、そして決定的な姓。我々守護騎士ヴォルケンリッターに温かく優しいひと時を与えてくれたかつての主、オーディンを思い出させる。
彼から頂いたものは数知れず。シャマルやヴィータ、名の無かった管制人格――
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