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銀色の魔法少女
最終回 
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、アリサが彼女の額に力強いデコピンをぶつけた。

 激しい音がして、なのはが額を押さえて後ずさる。

「な、なな、何を?」

 若干涙目である。

「なのはは難しく考えすぎなのよ! 5年なんてあっという間よ」

「そうだよ、5年と言っても予定だからもしかしたら少し遅れるかもしれないのに、落ち込んでいたら後々大変だよ?」

「アリサちゃん、すずかちゃん…………」

 少し目を閉じて、

「そう、だよね5年なんてすぐだよね」

 落ち着いて話す。

「その間に私、もっと魔法をうまくなるの! 今度は遼ちゃんに負けないように!」

 そう話す彼女の瞳には強い意志が宿っていた。

「私も、今度は遼に本気を出してもらえるように頑張る」

「私も手伝うよ」

「わ、私だって、それまでにデバイス手に入れて、魔法を使えるようになるんだから!」

 フェイトにすずか、アリサもそれに続く。

「だってよ、執務官殿、どうする? 言っても聞きそうにないぜ、あれは」

 苦笑いでクロノに話す刃。

「一般人に魔法技術を渡すのは違反なのだが、彼女はもう既に魔法に触れすぎた、大体リンカーコアがなければ魔法は使えないのだから、僕が決めることじゃないな」

 諦めたようにクロノが言う。

「では、私がレクチャーしよう、この体にも慣れておきたいからな」

「あなたはその前にはやてさんの所に行くのが先でしょう、(本当なら反対だったけど今遼が無事なのはこの娘のおかげでもあるし)、私も手伝います、あと、あなたは一応遼なのだから、これからは私たちの家に住んでくださいね」

「いや、しかし、そこまで世話になるわけには」

「いいですよね!(遼の体を他の家になんて、とんでもない!!!!)」

「……分かった、しばらく世話になる」

 クリムに急かされ、リインフォースはゆっくりと歩き出す。

「なんか、僕たちなんというか」

「うん、空気になってるっぽいね」

「仕方なかろう、今水を差すわけにはいくまい」

「そうよね、……あれ? ヴィータちゃんは?」

「…………ついさっき、廊下に向かって疾走する赤い何かが見えたが」

「守護騎士と言っても、やっぱり子供なのね」

 ユーノたちはなのはたちを優しく見守り、フィリーネがそう呆れたように話す。

 誰もが幸せそうなその様子を、煌く彼女の愛剣だけが見つめていた。
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