最終回
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それに、とリインフォースは付け加えて言う。
「この体の侵食率は95%を超え、いつ暴走してもおかしくない状態だった」
「……だった?」
ユーノはその単語に疑問を覚える。
「ええ、もう暴走の心配はありません」
「「「「「「「「「え!?」」」」」」」」
それは、事情を知る全員を心の底から驚かせるには十分だった。
あんなにクリムたちが苦労した暴走、それがあっさり解決してしまったのだから、当然の反応だった。
皆がそのショックから抜け出せずにいる中、ユーノだけがその答えにたどり着く。
「そうか! 今彼女中にいるのはリインフォースさんだから……」
「あ!?」
それを聞いて、クリムも理解する。
「え、何? 何?」
「アリサちゃん、わかった?」
「全然、フェイトは?」
「私は、なんとなくだけど……」
「俺は全くわからん」
「あんたには聞いてない! フェイト、そのなんとなくで教えて!」
皆に注目されて、フェイトが恥ずかしがりながら答える。
「えっと、多分、侵食は遼を遼だと認識して進んでたと思う、だから、遼がいない今、侵食は止まってる、はず」
そこまで言ったところで、フェイトはチラリとリインフォースを見る。
それに彼女はニコリと微笑む。
「ええ、その通りです、フェイト・テスタロッサ、現時点で侵食は完全に止まっています、もう、これ以上進むことはないでしょう」
よかった、と何人かが喜びの声をあげるが、同時に険しい表情を示した人たちもいた。
その中の一人、クロノがリインフォースに問いかける。
「侵食が進まなくなったのはなによりだが、それは君が彼女の中にいる間だけだ、ということは彼女はずっと自分の体には戻れないという事に他ならないのだが」
喜びのムードが一転、静寂がこの部屋を包む。
せっかく助かったと思ったのに、肝心の本人がいないのならばそれは意味がない。
そう思っていた。
「彼女は、旅に出ました」
リインフォースがそう告げる。
皆、その意味が分からず、代表してリンディが彼女に尋ねる。
「旅、というと?」
「遥か彼方、記録された記憶の奥深く、初代の主の記憶を巡る旅だ」
「……なぜ、遼さんはそのようなことを?」
訳がわからないといった感じに、提督が尋ねる。
しかし、それに答えたのはリインフォースではなかった。
『詳しいことは、わたしから説明しましょう』
「誰!
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