一部【スサノオ】
四章【始まりの地】
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零の体。
その場所で映った光景は、先程とはうってかわり近未来的な施設だった。
「ここがフロンティア1…」
行き来する大量の人々…。
皆フロンティアのユーザーなのかと考えると、そのゲーム規模に驚かされる。
「えっと、まずは訓練施設か…」
近くにあった案内板を確認し、訓練施設へとむかう。
最初の施設をでると、そこには人々で賑わう街並みが広がっていた。
防具屋や道具屋などそれらしいものも幾つか見受けられる。
「なんだよこれ…地球の施設より力はいってんじゃないのか?」
あまりに作り込まれた街並みに驚く。
このフロンティアにかかわってからどれだけ驚かされただろうか?
次に来る驚きは何かと、零の胸は高鳴っていた。
街を見ながら歩いていると、ほどなくして訓練施設は見つかった。
同期のユーザーだろうか、施設には何人も人が出入りしている。
零もそれに混ざり、訓練施設へと足をふみいれた。
「うぉ、広いな…」
入るとすぐに大広間があり、正面には巨大な鉄扉の門。その前には大勢のユーザーが集まり談笑していた。
そんななか、一人の男が零に気がつき歩み寄ってきた。
にっこり笑うと、男は零へと話しかける。
「よう、アンタも今日から始めたのかい?」
「はい、ほんとついさっき始めたばかりで…」
頭にはゴーグルをかけ、ベストを着こなすその姿はスチームパンクを意識しているのだろうか?
屈託のない笑顔を浮かべる男はさらに話を続ける。
「そっかそっか!と、自己紹介がまだだったな。俺はジャック。よろしくなっ!」
「あ、俺はれい…零です。ジャックさん、宜しくお願いします」
思わず本名をいいかけ、焦りながらも差し出された手をとり握手をする。
「なんだよ、さっきからかしこまって。もっとフレンドリーにいこうぜ?オンゲとかあんまやったことない感じなんかな?」
「いや、そういうわけじゃ…なんていうか、こういうボイスチャットみたいなのって慣れてなくて…」
「なるほどねぇ…まぁ、このゲーム妙にリアルだし仕方ないのかねぇ…」
やれやれ、と苦笑いしながら首をふるジャック。
「むしろ、ジャックさんはすごいですね。そんな風に初めて会う人とでも普通に話せるなんて…」
「まぁ、俺はリアルでもこんな感じだからな…と、それにしても遅いな…」
と、ジャックは眉を歪めあたりを見渡す。
「何がです?」
「GM(ゲームマスター)だよ。かれこれ一時間くらいかな?ずっと待ちぼうけさ。さすがにもうチュートリアルの定員人数は満たしてるはずなんだけどな?」
「そうなんですか?」
「あぁ。チュートリアル定員は100人から…だが、ざっと見でもここには200人超ってとこだ。いい加減始
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