第十三話
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がつくと、もう私たち三人以外はここにいません。
「じゃあ・・・なんで神様なんて殺したのよ?」
・・・たしかに、家族としては気になることですよね。
「あー、なんつうか・・・成り行きだ。その必要があったから、そうした」
「成り行きって、そんなことで!?」
「そんなこと言うな。そうしないと、家族が死んでたんだぞ?同じ状況で、氷柱だったらどうしてたんだ?」
「その神様を殺してたわね」
どうやら、考えることは同じだったようです。
まあ、私も同じことを考えるでしょうが。
「だったら、それで納得してはくれないか?」
「ふざけないで!それで兄貴まで死んでたかもしれないのよ!?」
「でも、今こうしてここにいる。もうそれでいいだろ?」
多分、氷柱が言いたいのはそう言うことではないのでしょうね。
「そんな簡単に言わないで!アンタが神様と戦ったって聞いて、私達がどれだけ心配したか・・・!」
「なんだ、心配してくれたのか?」
で、氷柱が言ったことに武双がそう返すと、氷柱の顔が一気に赤くなり、
「心配なんてしてないわよ、バカ兄貴!」
そう言って部屋を出て行きました。
階段を上る音も聞こえますし、自分の部屋にでもいったんでしょう。
「はあ、また武双君ね。氷柱ちゃんも、そろそろ素直になったら良いのに・・・」
「?それってどういうことですか、御崎姉さん?」
部屋に入ってきた御崎姉さんは、私の隣に座ってそう言いました。
「ううん、大したことじゃないわ。ただ、氷柱ちゃんは武双君のことが大好き、ってだけよ」
「はい、それは見てたら分かりました。お兄ちゃん思いのいい子ですね」
「それもあるんだけどね。氷柱ちゃん、武双君のことが異性として大好きなのよ」
「・・・はい!?」
とりあえず、武双に聞かれていないかが心配なんですが・・・もう寝てしまっていますし、大丈夫そうですね。
お風呂から出たら、起こしておきましょう。
「それって、どういうことですか・・・?」
「言ったまんまの意味よ。その資料、もう目を通してくれた?」
「ええ。もう大体覚えましたけど」
「その中の氷柱ちゃんが来た理由、そこから考えてみたら?」
私は、自分の記憶を探りながら、ファイルの氷柱の項目を開きます。
・・・たしか、氷柱がここにきたのは、もといた家で、性的な虐待を受けていたから。
当時小学三年生だったころのため、最後まではやっていなかったが、父親や腹違いの兄妹によりそういった扱いをされていた。母親は既に離婚していたせいで、誰もとめるものがいなかった。
それゆえ、慣れていない男性に対して恐怖を抱いている。
そして、そんな家族を全員病院送りにし、氷柱を神代につれてきたのが、当時
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