48限目 約束
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姫路はただ走っていた。さっきまでの婚約記念式、高城、など関係なく。ただ今抱いているこの思いを明久にただ伝えたいから。もうあの時みたいに後悔したくないから
(怖かった。あのまま明久君が帰ってこないんじゃないか。もう二度と謝れないまま会うことができなくなるんじゃないのか。手紙には『必ず帰ってくる』ってあったけどやっぱりどこかで心配だった。それでちゃんと明久君が帰ってきてくれて本当に嬉しかった。でも自分の気持ちに正直になれずに素直に「おかえりなさい」っていえなかった。。私には勇気がなかった。でも、もう私は後悔はしない。明久君にちゃんと「お帰りなさい」って言いたい)
しかし式場のどこを探しても明久の姿はなかった。既に明久が式を出て30分が経っていた。恐らくもう帰ったのだろう。姫路は疲れた体を休めるために近くにあった小さな教会に入った。そして姫路は一人泣いた。自分が不甲斐なくて。大事なときに勇気が出ない自分が許せなくて。
そしてしばらく教会に一人いると一枚の紙が足元に落ちてるのに気づいた。
「これって、明久君の字。えっと、2時間後、文月学園屋上」
明久はさっきまでここにいたのだ
「ふーーー。僕の博打は失敗かな。まぁいいか、二人の仲を切り裂いてまで僕はほしくない」
とはいうものの明久の目には確かに涙がこぼれていた。頭で分かっているつもりでもどこかで好きな姫路さんが離れてしまうのが、、つらかったのだろう。そして明久もまたその教会で一人泣いていた
すると一本の電話がきた
「もしもし、ああ土御門か」
『今、暇か?』
「暇だけど?何」
土御門の電話によると一つの仕事がきたらしい。内容は学園都市にある「吉井明久」に関するデータを「文月学園」に関するデータ二つの抹消らしい。それを聞いた明久は承諾し待ち合わせをメモし、その場を去った。この文月学園を守るために・・・・
そしてそれから30分後。同じ教会にきた姫路がそのメモを拾い読み、また姫路は走った。ただ明久に会うために
そして文月学園屋上
そこには明久がただ座っていた。これからくるであろうヘリコプターを。文月学園を守るためにもう一度学園都市に行くために
「はぁ、結局半年前と同じで黙ってたま去るんだな。もうしないって決めたのに。今度は雄二たち許してくれるかな」
ただそんなことを言って時間をつぶしていた。
バタンッ
沈黙していった屋上に勢いよく開けたドアの音が大きく響いた。開けたのはもちろん姫路。
「明久君っ!」
「姫路さん!?」
一番ここにくる可能性のない人物がきて明久は心底驚いていた。しばらく二人は黙っていた。黙るというよりも話せなかった。姫路は荒れた息を整えるために、明久は状況を整理するために。最初にし
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