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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十三話:灯台で眺める景色
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には拙者が気を配りますゆえ、ドーラ様を」
「わかった。任せろ」
ピエールも階段に向かうのを見送って。
「ドーラ。俺たちも、行くか」
「うん」
少し離れていたヘンリーが差し出した手を掴もうと、私も歩き出したところで。
展望台の中を一際強い風が吹き抜けて、ブワッと舞い上がる淡いピンクの布地……って!
「……!!」
一瞬の後に状況を把握して、咄嗟に手で押さえつけて手元に目をやり、すぐに顔を上げてヘンリーの様子を確認しますが。
「……」
手を差し出した状態で固まり、目を見開いています。
……なんかダメそうだが、こっちはひとまず置いといて!
確認のために周りを見回しますが、私たちの他に唯一展望台に残っていた男性は、望遠鏡を覗き込んでいたために見られなかった模様。
よし、こっちはセーフ!
唯一の目撃者であるらしいヘンリーに、視線を戻すと。
ヘンリーも状況に理解が追い付いてきたのか、段々と顔が赤くなってきてます。
「……あの。……見た?」
上目遣いで、様子を窺うと。
「……そんなところも、今日は可愛いんだな……」
ふいっと目を逸らして、呟かれましたが。
「……誰が、感想を聞いたか……!!」
……確かに、下着も踊り子さん提供の可愛らしい逸品ですけれども!
白の総レースの、華やかでありながら清楚で可愛らしい、清楚可憐な美少女に相応しいアレですけれども!
普段の実用的でシンプルなのに比べたら、気恥ずかしいにも程がある品ですけれども!
だってそれ以外は、面積少なすぎだったんだもん!!
なんにしても、デザインまでしっかり確認したようなことを、わざわざ言うな!!
しかも前回との比較込みとか!!
「……もう!!前回といい、今回といい!!見なかったフリとか、できないの!?」
「いや……無理だろ、どう考えても。見えただろ、あれは」
「それでも!!そういうことにしてくれれば、無かったことにできるのに!!」
「いや、無かったとか。無理だから。見えたから」
「まだ言うか!!」
「……顔、真っ赤だな」
「ヘンリーだって!!」
「し、仕方ないだろ……男だし、俺だって」
「踊り子さんには反応しなかったくせに!!」
「いや、だからそれは」
「もういい!!一人で降りる!!」
「あ、おい」
差し出された手を無視して、一人で階段に足を踏み出しますが。
「わわ!?」
「ドーラ!」
一歩目から足を踏み外し、ヘンリーに腰を捕まえられて抱き止められました。
「……だから。危ないって」
「……ありがとうございます!!」
うう……なんという屈辱!!
なんで、こんな時に限ってこんな格好を……!
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