GGO編ーファントム・バレット編ー
59.激戦
[2/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
銃もこの砂漠のどこかにいて、この場所へと向かっているはずだ。それと、もしかしたらあと一人、俺たちと同じように洞窟に隠れているかもしれない」
その一人が、もしかしたら死銃の二人目の犠牲者かもしれないという推測は、すぐに浮かぶが口に出せない。多分、全員気づいているだろう。
「......あと、たった五、六人.....」
シノンは気づいていないようだった。
「でも、もう一時間四十五分も経ってるしね。前回が二時間ちょいで決着だったのを考えれば、ペースはだいたい同じだわ。誰もここにグレネードを投げ込まなかったのが不思議だけど......」
「俺たちを襲った方の死銃が蹴散らしたんじゃねぇのか。ここでシノンを殺されるのが奴らにとって都合が悪いから」
「その可能性はあるな。砂漠全体に、グレーの点が幾つもあった」
複雑そうな顔で肩をすくめてから、シノンは切り替えるように言った。
「だとしても問題は《闇風》よ。彼の端末に表示された生存者はあなた一人なんだから、間違いなく接近してくるわ」
「聞き覚えある名前だけど.....強いの?」
キリトが訊ねると、シノンは呆れ顔で答えた。
「前回の準優勝者。ばりばりのAGI一極ビルドで、《ランガンの鬼》とか呼ばれてる」
「「ら.....らんがん?」」
「《Run&Gun》、走って撃ってまた走るスタイル。武装は超軽量短機関銃《キャリコ・M900A》。この前のゼクシードのレア銃とレア防具に競り負けて二位だったけど、プレイヤースキルじゃ闇風の方が上っていう声もある」
「つまりは二人のチートやろう抜きでは、優勝候補ってわけか」
シノンは頷く。確かに終盤まで残ってる時点で間違いなく強いことは確かだ。そいつが死銃と戦ってる最中に来られたら面倒だな。するとシノンのどこか決然とした声が耳に届く。
「あのさ.....。実際に人を殺してるのは現実サイドの共犯者だっていうあんたの推測が正しければ、《死銃》が今殺せるのは私だけってことになるよね。だって共犯者は私の家に張り付いてないといけないんだから」
「ちょ、ちょっと待てよ!?」
シノンの言葉に驚く。
「なんだよそれ!現実世界に死銃がいるってどういうことだ!?」
「そういえばシュウにはまだ《死銃》の殺人の原理を話してなかったな」
キリトは俺が気絶している間にシノンと話し合ったことを淡々とはなす。
「つまり、死銃は仮想世界と現実世界にいて現実世界の肉体を仮想世界の方で合図すると同時に殺してるからこっちの死とあっちの死が連動したようになるってわけか」
二人は小さく頷く。強く拳を握りしめて洞窟の壁を勢い良く殴る。洞窟の壁が少し崩れると同時に俺のHPが減少する。
「......馬鹿
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ