あたしの決意
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るんだ」
「エルザは気合入ってるな」
エルザはいつもの鎧ではなく土木作業着に換装しており、それを見たウォーレンが呟く。
「マスターもね」
「あ、ミラ。水貰えるか」
「えぇ、今持っていくわね」
アルカに呼ばれたミラの言う通り、マカロフは巨大化し土木作業着を着て、木材を組み立てていた。
その横ではサルディアによって召喚された飛竜のアイゼンフロウが渡される木材を組み立てていく。
「この機会に改築するとか言って図面まで描いてたもんな」
「しかもパースとかヘタいんだよ、これが」
大きな怪我をしているジェットとドロイが口々にそう言う。
「遠近法なんて昔の画家の目の錯覚じゃ。芸術は自由でなくてはならん」
「こりゃいくら何でも自由すぎんだろ!建物の設計図がこんなんじゃ完成する訳ねー!」
「さ、さすがにこれを芸術と呼ぶのは・・・」
マカロフの描いた設計図に文句を言うスバルと、設計図を手に首を傾げるヒルダ。
「監督。この角材はどこへ」
「おー、あっちじゃ」
「何だよ、監督って・・・」
工事現場の人になりきっている2人にアルカがツッコむ。
と、そこにキャラメルカラーのセミロングを揺らしながら、少女が走ってきた。
「マカロフさーん!」
「ん?」
手作り感満載のパッチワークの大きいバックを肩から下げ、黒いウエストコートにフレアスカート、白シャツを着た少女はこれまた黒いショートブーツをぴったり揃え、巨大化しているマカロフを見上げた。
「先生に頼まれて治癒薬や包帯の補充に来ました」
「そうか。スマンな、態々」
「気にしないで下さい」
ティアに分けてあげたいほど愛想のいい笑顔を浮かべる少女は、わらわらと集まってくるギルドメンバーに頭を下げた。
「初めまして。メープル・エレシャリオンです。ポーリュシカ先生の下で治癒魔導士の勉強をさせてもらっています」
それを聞いたメンバーは驚愕した。
「メープル!?」
「シロップー!」
「おいお前達、失礼だろ」
・・・ナツとハッピーを除いて。
アルカがメープルに頭を下げるが、本人は気にしないでというように右手を振った。
「あのポーリュシカさんが!?」
「人間嫌いのばーさんが弟子を!?」
そう。
ポーリュシカといえば人間嫌い、人間嫌いといえばポーリュシカと連想できるほど、ポーリュシカは人間が嫌いなのだ。
それなのに弟子をとるとは・・・と驚くメンバーに、メープルは口を開く。
「私も驚いたんですけど、『治癒魔導士になりたいなら話は別だ』とおっしゃって・・・」
そこまで言い、本来の目的を思い出したのはバックをゴソゴソと漁る。
「えっと、今回の抗争で多くの薬を消費したと思うので
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