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IS インフィニット・ストラトス〜普通と平和を目指した果てに…………〜
number-5
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である。二人しかいない男性操縦者。そのうちの一人には、もうすでに篠ノ之束からISが渡されている。そして、その束から日本政府に警告が届いていたのだ。
『れんくんに何かしたら、IS全部止めちゃうから!』
訂正、これはもはや警告ではない。脅迫、脅しだ。
そのせいで国側から見袰衣蓮に何も手出しが出来ずにいると、織斑一夏が見つかったというわけである。しかし、織斑一夏は、元日本代表で世界一にも輝いているブリュンヒルデ、織斑千冬の弟なのだ。
実験台
(
モルモット
)
にすることは不可能なので、国から機体を提供してそのデータを取り、何故男が乗れるかという理由がはっきりとすれば……という目的から出されている。
専用機が渡されるという織斑先生の言葉をいまいち理解できなかったのか間抜けな声を上げて疑問の声を上げる一夏。そんな一夏の行動一つ一つに苛立ちを感じる蓮は、とことん一夏との相性が悪いのかもしれない。だが、専用機という言葉に反応したのは一夏だけではないのだ。
周りのクラスメイト達が一夏に専用機が支給されることを知って羨ましがっている。蓮にとってみれば、そんな当たり前のことに何羨ましいと思うのだろうと逆に疑問に思うぐらいだ。しかし、その思ったことを直接口にしているわけでないので、女子たちは、蓮の心情なんて知りもしない。さらに騒ぎ立てる。
「先生、御袰衣君も専用機を持っているんですかー?」
自分には関係ないと思っていたら、飛び火してきた。学園側には、束のことはほとんど伏せて伝えてある。ということは専用機を持っていることも知っているということである。人のプライバシーを守るということを知らない織斑先生は、当然持っていることを伝える。
途端に騒ぎ始めるクラスメイト達。やっぱり五月蝿い。耳に劈く声に思わず顔をしかめる。そんな表情を見せても知らないようで収まることなく、騒ぎ声は続く。
「御袰衣の実力はこちらも把握していない」
織斑先生がさらに騒ぎを助長するようなことを言う。勿論、そんなことを聞かされて黙る彼女らではない。声で窓ガラスが震えている。このまま割ってしまいそうな勢いであった。もしそうなったら真っ先に被害を受けるのは窓側一列に座っている人である。その中に蓮も含まれる。その蓮は、必死に叫びたい衝動を抑えていた。
必死に耐えていた。唇を強く噛んでいたせいか、切れてしまったようで、口の中に血の味が広がった。
と、ここで授業の終わりを告げる鐘が鳴り、先生が挨拶をして教室を出て行った。その直後、蓮は今終わった教科の教科書やノートを広げたままにして教室を足早に出て行った。その姿を見た一夏は、声をかけようとしたがいつもとはさらに違う蓮の姿に萎縮してしまい、その間に出て行かれてしまった。そんな一夏に待っ
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