第四話「ゼロ/ZERO]
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うとした少女へ背後から襲いかかった。
「!?」
少女もそれを知ってか、瞬時にバルディッシュを釜から大剣へと変形させて攻撃を受け止めた。双方の刃がジジジッと音を立てながら取っ組みあう。
「悪いが、任務上ソイツを渡してもらおう……?」
少年は少女へ呼びかけるが、彼女はもちろん渡す気などない。
「あ、あなたは……!?」
少女は紅いアーマーを纏った謎の少年へ問うも、少年はタケルのときと同様。
「名乗る必要はない……」
そういうと、彼女の攻撃を振り払うと、ジュエルシードをもつ彼女の手に手刀を入れ、ジュエルシードがこぼれおちた。
「あ……!?」
「……ほう、これがジュエルシードか」
落ちたジュエルシードを拾い上げると、少年は少女へ向け、
「任務完了、これより帰等する……」
そして少年は光に包まれると、一瞬にして姿を消えてしまった。テレポートである。
「くぅ……!」
少女も少年を追う為、この場を後に立ち去った。
その後、僕が目を覚ました時は既に空は夕日に染まっていました。僕となのはは打撲をして森で倒れており、そこをすずかちゃん達に見つけてもらい運ばれました。
なのはは右腕に切り傷を、僕は脇腹に深い打撲と、背には少し大きいけど浅い切り傷があったようです。一様、僕たちはみんなへ適当に良いわけでもして済ませました。
その夜、部屋でモデルXは僕に語りました。
「あの少年も適合者でありロックマンだ。ライブメタルはモデルZ、接近戦を主力とした近距離戦闘用ロックマンだ。それと……」
「……?」
「それと、適合者の子……彼は僕の居た世界の住民かもしれない」
「モデルXの?」
僕は暗い表情になってベッドに横たわった。
「タケル?」
「……いずれまた、あの子と戦うんだよね?」
「……」
本来の僕ならあんなにひどいことされてしまえば恐らく発作と失踪の嵐だろう、だけど…何故か知らないが、それほど怖いという感覚が無かった。不思議だった……
*
夕暮れ時の出来事、海が見える歩道のベンチで一人の少年が座っていた、束ねた金髪に孤独な黒い瞳。
『初任務早々戦闘に陥ったが、どうにか例のイレギュラー物質を手に入れたようだな?上出来だ、ゼロ……』
モデルZがそう少年ゼロを評価する。
「そうだな、しかしそれよりも……」
ゼロは背後に迫る敵意と警戒の気配に感づいた。誰かが後ろに居る。
「……隠れてないで出てきたらどうだ?」
「……!?」
ベンチから立ってゼロが振り返ると、そこには先ほどの金髪の少女が見えた。
「……」
少女は黙ってわずかながら彼を睨んでいた。その様子からしてゼロは彼女がジュエルシードを取り戻しに来たことを知った。
「探し物はこれか……?」
と、ゼロはポケットからジュエルシードを取り出して少女に見せた。
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