第四話「ゼロ/ZERO]
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朝焼けにはまだ早い早朝、夜風に当たりながら少年はビルの屋上から町並みを見渡していた。青い瞳に棚引く長い金髪の少年は見た限りだと外人である。
「ロストギア、一般呼称ジュエルシード……今作戦はジュエルシードの収集、およびそれに加担するイレギュラー分子の処分」
少年はようやく上った朝焼けを目にブルーの両目を細めた。
*
そしてもう一方のビルでは、総長の空を見つめ一人の少女が風に当たっていた。金髪のツインテールをなびかして、
「……ロストロギアはこの付近にあるんだね?形態は青い宝石……一般呼称ジュエルシード……」
*
朝十時ごろ、高町宅にて。
前回の事件後、僕は士朗さんと会い、彼は僕にぶかぶかと謝罪しました。僕は何だか申し訳にくく思い、ロックマンとしての自覚以外にも今度からは断る勇気も持たなくてはいけないということを一つ学びました……
そして、今回の休日は運よく僕は何もすることがなく、一日をグリム童話で済ませようと思っていましたが……
「なのはー?まだか?」
リビングで兄の恭也は、なのはの支度に待ち飽きていた。一方の僕はなのはに無理やり誘われてため息交じりに支度をするのでした。
「お、お待たせしました……」
僕は帽子にサングラス、そしてマスクという完全重装備を施していたが、一般的にみると不審者に捉えられる。
「お、おい……何だ?その身形は?」
「何だか……怪しい人って思われちゃうわよ?」
恭也と美由紀は苦笑いでそう答えた。僕だって本当はこんな格好したくないけど、知らない人の家に行くのなんて今の僕じゃ耐えきれないんだ。
「んもう!タケル君ったら、そんな格好しなくたってすずかちゃんは優しい子だよ?」
と、背後でなのはに注意され、僕は彼女に引っ張られて普段着へと着替えさせられました。
そう、今日はなのはの友人すずかちゃんの自宅へ僕までも招待されてしまい、いささか困っていたのです。今度こそ断ろうと思いましたが、なのはの強烈な勧め負けて僕は仕方なくついていくことになったのです。それに、すずかちゃんとは学校であまり顔を見合せなことはなかったけど、アリサちゃんよりかは優しそうな女の子に見えるので少しは安心です、それに今日は別に大嫌いなスポーツ類をしに行くのではないんだし。
「よし!タケル君もそろったことだし早速行こう?」
「う、うん……あ!忘れ物」
僕は急いで自室へ戻ると、いつも肌身離さず持ち歩く書物を両手に抱えてなのは達のもとへ戻ってきました。
「あ、それってグリム童話?」
と、なのは。
「うん、これがないと落ち着かなくてね?」
その後、僕となのは、そして何故か恭也さんはすずかちゃん家の送迎バスに乗り彼女の自宅へと向かうのでした。
ちなみにあと後から聞いた話ですが、恭也さんはすずかちゃんのお姉さんに用があるらしく、二人は恋人
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