六十一 兄と弟
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危機に対処するので精一杯。息が上がる。
「自分の愛刀に喰い殺されるなんて、冗談じゃないですよ!」
「ならてめえの死因は…――――」
頭上に降ってくる声。何時の間にか空高く跳躍した再不斬が物凄い勢いで墜ちてきた。全身を乗せた首切り包丁が鈍い光を放つ。
鬼鮫は印を結ぼうと構えた。その瞬間、足に鋭い痛みが奔る。
鮫肌が足に喰らいついていた。すぐさま振り払う。
そして今度こそ術を繰り出そうとする鬼鮫。だが、再不斬のほうが速かった。
「―――――俺が決めてやらあ!!」
迫る首切り包丁。避けようもない事実が鬼鮫の脳裏を素早く駆け巡った。白刃に、鬼鮫の驚く顔がはっきり映る。
刹那。
「み〜つけた」
激しい水飛沫が天を衝いた。
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