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天使に愛に
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お下がりの自転車は
錆び付いているせいか
ペダルを漕ぐたびに 甲高い音を上げる


耳障りで五月蝿くて
嫌いなはずだったのに

何故だか 激しく脈打つ僕の心を
落ち着かせてくれていた



真っ直ぐに伸びる道を
ひたすらに進む

帽子を脱ぎ
手の甲で額の汗を拭った

それでも汗は止まらない



帽子を被ってきたのは正解だった

雲ひとつない青々とした空に

自己主張の激しい太陽が
容赦なくアスファルトを焼いている





・・・・。




彼女と初めて出会ったのも
こんな暑い夏だった


白いワンピースに麦藁帽子
長い黒髪に真っ白な肌


こんなにも美しい人が
実際に存在してるなんて と


一目惚をした


それは

中学一年生にして
僕の初恋だった






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