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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
エタルドイレブン
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択だよな〜?」

ぴくぴくぴくっ!!


「・・・塵一つ残さず消滅させてあげるの」

顔をあげたなのはには既に先ほどの迷いはない。ついでに表情そのものが無くなっている。眼は奈落の底を見下ろすように深い影を落とし、その姿は小柄であるにもかかわらず巨人を目の前にしているような威圧感を放っていた。

(あれ?煽りすぎたかな・・・)

たらり、と冷や汗が流れたと思った時にはすでに遅く、手足は異常に大きなバインドで拘束されていた。これだけ大型のバインドは今まで見たことが無いが、なるほどバインドそのものが大きければ空間座標指定分の算出速度をある程度荒くしても正確に対象を捉えられる。実に理にかなっている・・・維持する魔力の量を除けば。

だが忘れてはいけない。これを使っているのは”あの”なのはなのだ。クロノを以てして「バカ魔力」と言わしめた(この世界ではマリアンがなのはと互角クラスなのだがそんなことをヴィータは知らない)なのはがこの程度の消耗で音をあげる訳がない。

「クルトさんから教わった”サークルバインド”って言うんだ・・・凄いでしょ?強度も大きさに比例するんだ」
「あー・・・その、さっきのはちょっとしたジョークってやつで・・・」
「大丈夫だよ」
「何が!?放送禁止レベルのヤベー顔して何が大丈夫なんだよ!?安心できる要素が那由多の彼方だぞ!?」

ハイライトの消えた瞳で、なのはは口元を歪に吊り上げながらありったけの魔力をレイジングハートに注ぎ込む。魔力収束によってシグナムとクロエが散らした魔力まで暴食したエネルギーの塊は、正に地獄の蓋。
ヤバイ。ギガどころかテラすら突破してペタヤバイ。ヴィータは知る由もないが今日のなのははクロエのKAWAIGARIでフルボッコにされたことを未だに気にしていた。そんな中でのヴィータの挑発が、魔王の心に闇を灯していた。

この自分と大して身長も変わらないちびっこは何を生意気な事を言っているのかな?逃げる?それは”逃げられる”相手にだけ使える言葉だよ?というか貴方は私が逃げなければいけないほどの相手なの?違うよね、そんなことないよね。だから・・・生意気を言う子には、「逃げられない恐怖」を・・・たっぷりと教えてあげる。

「生きた証、残すんでしょ?私が覚えててあげるから―――


 ―――夜が明けるまで死に続けよっか」

「今夕方なんだけど!?ちょ、待って!アタシの想定してた戦いと違う!ア゛ァァーーーーーーーーッ!?!」

漸くこの世界に「白い悪魔」「魔王」と呼ばれる魔導師、高町なのはが爆誕した瞬間だった。

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