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第二十一話 誇り高き怒り
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「―――そこで待ち伏せてる奴、出てこいよ」
「え…………!?」

シリカは慌てて木立に眼を凝らすが、人影は見えない。
だが、数秒が過ぎた後、そこからある人物が姿を現した。

「ろ……ロザリアさん……!?なんでここに……!?」

驚愕するシリカは、思わずロザリアに対して問いを投げる。
だが、その問いに答えず彼女は唇の端を釣り上げて笑う。

「アタシのハイディングを見破るなんて、なかなか高い索敵スキルね。侮ってたかしら?」

そこでようやくシリカへと視線を移す。

「その様子だと、首尾よく《プネウマの花》をゲットできたみたいね。おめでと、シリカちゃん。じゃ、早速その花を渡してちょうだい」
「……!?な……何を言ってるの……」

その時、キリトが前に歩み出る。
後方で控えていたセイバーは、シリカを庇うように自分の後ろへ隠すようにキリトの後ろに付けた。

「そうはいかないな、ロザリアさん。いや――犯罪者(オレンジ)ギルド《タイタンズハンド》のリーダーさん、と言った方がいいかな」

瞬間、ロザリアの眉が跳ね上がり、笑みが消えた。

シリカはロザリアのHPカーソルを確認する。
だが、

「え……でも……だってロザリアさんは、グリーン」
「オレンジギルドと言っても、全員が犯罪者カラーな訳じゃないんだ。グリーンのメンバーが獲物を見繕ってパーティーに潜伏、待ち伏せしてるとこに誘導する。昨日盗聴してやがったのはアイツの仲間だよ」
「そ……そんな……。じゃあ、この二週間一緒のパーティーにいたのは……」
「そうよォ。あのパーティーの戦力評価すんのと同時に、冒険でたっぷりお金が貯まって、おいしくなるのを待ってたの。本当なら今日にでもヤッちゃう予定だったんだけどー」

シリカの顔を見つめながら舌で唇を舐める。

「一番楽しみな獲物だったアンタが抜けちゃうからどうしようかと思ってたら、なんかレアアイテム取りに行くって言うじゃない。《プネウマの花》って今が旬だから、とってもいい相場なのよね。やっぱり情報収集は大事よねー」

そこで言葉を切り、キリトに視線を向けた。

「でもそこの剣士サン、そこまで解ってながらノコノコその子に付き合うなんて、馬鹿? それとも本当に体でたらしこまれちゃったの?」

ロザリアの侮辱にシリカは視線が赤くなるほど憤りを感じた。
短剣を抜こうとしたところで、肩を掴まれる。

「セイバーさん?」

肩を掴んだのはセイバーだった。
視線はロザリアに移したまま、シリカの肩を掴んでいる。

「……下郎が」
「なんですって……」

その表情は読み取れないが、眼は怒りの炎が映っている。

「聞こえなかったのか、下郎と言ったのだ、女」

いつもは冷静なセイバーが珍し
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