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とある蛇の世界録
旧校舎のディアブロス 第一話
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 ここは駒王学園。
 悪魔が経営、管理している学園である。

 
 そこの屋上に寝転ぶ、ひとりの少年。

    みかみ おぼろ
 名を、御神  朧   という。

 
 腰まであるかという長い艶のある髪の毛。色は黒。 死んでいるかのように白い肌。
 そして端正な顔立ち。

 まるで童話の中から飛び出して着たような、美しい少年。
 そのひとつひとつの動作に、すべての人が魅了される。

 
 予鈴が鳴り響いた。


 朧はゆっくりと立ち上がり、教室へと足を進めた。




 ・・・一誠サイド・・・

 おっス、おれは兵藤一誠。

 ここ駒王学園の二年生だ。
 
 数年前まで女子校だったこの学校。だから女子の数が多い。
 よーし、俺もこの学校でハーレムを作って最高の高校生活を送ってやる!!
 
 と、思っていたのに。甘かった。

 女子は俺なんか全然眼中に無かった。くそ! だが俺は諦めないぜ!!

 「おーい、一誠。この間のDVDどうだった?」
 
 話しかけてきたのは元浜という、メガネをかけた俺の友達だった。

 「あのDVDは俺達の至高の一品だからな」
 
 そしてもう一人、こいつは松田というやつ。

 俺はこいつらと共にエロバカ三人組などと呼ばれている。

 いつもだったらここでこの二人と馬鹿話をするのだが、今日は何でか元気が出ない。

 最近少し太陽が苦手なのだ、いつもより眩しく感じて。
 それに比べ夜になると目が冴えて全然眠れなくなる。

 いったいどうしたんだ?

 それに

 「おい、二人共。ホントにおぼえてないのか?」
 
 「あ? 嗚呼、お前の彼女とか言うやつ?」
 「そんなの、知らないぞ。なぁ?」
 「おう」
 
 俺の彼女、夕麻ちゃんのことを誰も覚えていないのか?

 「まぁ、そんなことよりもエロ話しようぜ」

 「・・・そうだな」

 本当にどうなっちゃたんだろう、俺。
  
 そこで、廊下から悲鳴があがる。

 「キャー、朧君かっこいいー」
 「私を抱いてくださーい」

 現れたのは、すっげーきれいな男。御神 朧だった。
 くそ、イケメンなんて消え去ればいいのに。

 「ふん、あんなやつのどこがいいんだか」
 「松田の言う通りだ、あんなやつのどこが。なぁ、一誠?」
 「おう」

 ・・・あれ、今一瞬、御神と目があったような気が・・・気のせいかな?

 ・・・一誠サイドアウト・・・
 


 ・・・朧サイド・・・
 
 さすがに驚いた。
 
 ふと悪魔の気配を辿ってみると、行き着いたのはあの変態の所だった。

 誰の眷属だ? 恐らくグレモリーだと思うが
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