第二十三話 白井さんへのプレゼント選び
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は能力を使っていないので暑いと言えば暑いのだ。
「えー、そんなこと無いよ。まぁ確かに、男子の制服に比べたらセーラー服とスカートって結構涼しいんだけど、やっぱり暑いのは暑いからねー」
「あ、やっぱり男子の制服のほうが暑いんだー」
「うん。っていうか、セーラー服もスカートも風が入りやすいからその分だけ涼しく感じるってだけかも。学校で授業受けてる時とかは全然変わらない気がするし」
「あー、そうなんだー」
そんな会話をしながら歩いていた時、いきなり大きな鉄板が落ちたかのような凄い音が響き渡った。
「ひゃっ!」
「っ!」
佐天さんは可愛い悲鳴を上げたが、初春さんは声すら出せないほど驚いたようだ。声こそ出さなかったものの、俺も相当驚いた。御坂さんが上条さんに電撃を喰らわせようとすることは知っていても、あれだけの音量になるとタイミングが分からなければやっぱり心臓に悪い。
「何? 今の」
「さ……さあ。何でしょう」
「何だろうね。ちょっと音のしたほうへ行ってみる?」
多分御坂さんの電撃で間違いないはずだとは思うが、顔を見合わせている佐天さんと初春さんに知らない素振りで声をかける。
「うん、そうだねー」
「そうですね。行ってみましょう」
こうして三人で音のしたほうへ行ってみると、ちょうど御坂さんが路地から出てきたところだった。
「あっ、御坂さーんっ!」
佐天さんが御坂さんに声をかけると走り出す。俺と初春さんもすぐに後を追って走って行った。
「佐天さん。それに初春さんと神代さんも」
御坂さんが俺達に気付いて声を掛けてくる。
「何かあったんですか? 物凄い音がしましたけど」
「あ……あはは……」
佐天さんがさっきの音について尋ねると笑ってごまかす御坂さん。
「いやー、あっ、そうだ。ねーねー、佐天さん達はこれからどこか行くの?」
「あ、はい。ちょっと夏物の服でも見に行こうかと」
「初春さんが見に行きたいって言ったのと、ウチは女物の夏服をそんなに持ってないから良いのがあったら買おうかと」
少し無理矢理な感じはしたものの、御坂さんが話題をそらしたので佐天さんも深くは追求しないことにしたようだ。そして、俺もその話題に乗っかっておく。
「それなら私も一緒に良いかな?」
さっきの凄い音についてごまかせたと思ったのか、ほっとしたような表情で御坂さんが聞いてくる。
「ええ、もちろん!」
元気よく答えたのは初春さんだ。まぁ、初春さんにとっては常盤台の生徒と一緒に行動するというだけで価値があることなのだろう。それが学園都市の第三位ともなればなおさらのはずだ。
「じゃー、行きましょうか」
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