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魔法少女リリカルなのは ViVid ―The White wing―
第一章
一話 彼等の現在状況
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クラナは無言で歩きだすと、校門を出て帰途に就く。
少し学校から離れてから、彼は言った。
「開いて、アル」
『はい』
目の前に少し大きめのホロウィンドウが開かれる。そこに映っていたのは妹である金髪の少女と、その友人であるはずの黒髪、灰色がかった銀髪の少女の写真。
三人並んで、楽しそうに笑ってうつっている。おそらく始業式の後に取ったのだろう。
「はぁ……」
『可愛らしいですね』
「…………」
クラナは一度呆れたように溜息をつくと、その写真ファイルを無言のまま指先でドラッグし……
『あ』
「……」
もえないごみ、と書かれたごみ箱型のホロ表示の中に重ね、指を離した。当然、画像データはそのファイルの中へと消え去る。
『相棒……やめませんか?それ』
「……」
『……ふぅ、返信はどうしましょう?』
「くだらない物送るな」
『はい』
言われたアルは彼の言う通りに文章を打ちこんだ後、「申し訳ありません。落ち込まないで頂ければ幸いです。 アル」と打ち込んで、メールを送信した。
「…………」
クラナは無言で歩く。
────
此処まで来ると言うまでも無いかもしれないが、高町ヴィヴィオと高町クラナ。この二人の兄妹仲は……実はあまり宜しくない。
ちなみに、ヴィヴィオの方はどうかと言うと……少しメールが返ってきたヴィヴィオの様子を覗いてみよう。
────
放課後の寄り道、彼女達は小学生にしては出来すぎたほど健全な場所……市内の公共図書館に来ていた。
実はヴィヴィオ、非常に読書家で有り、初等科三年生のときには既に時空管理局の巨大書庫である、無限書庫の司書資格を取っていると言う中々の頭の持ち主である。というか当時9歳の子供に司書資格とかそれでいいのか管理局……
ま、まぁそれは置いておいて、とにかくヴィヴィオは本が大好きであり、この図書館にもしょっちゅうやってくる。その中の読書スペースで、彼女達はおしゃべりに興じていた。余り図書館でお喋りよ言うのは感心しないが……そこは御愛嬌だ。
「あ、ママからメール返ってきた」
ヴィヴィオが自らの携帯端末を見ながら言う。
司書資格まで持っている彼女だが、実は彼女、自分のデバイスはまだ持っていない。と言うのも、母親であるなのはの教育方針上、「魔法や戦技については基礎を勉強し終えるまでは自分専用のデバイスとかいりません」と言うのが彼女の方針なのだ。流石は現役戦技教導官。そう言った所には厳しい。
自身は九歳の頃に行き成り現在の相棒である《レイジング・ハート》を手にし、即座に空中戦やら誘導弾、砲撃などを含む射砲撃、挙句の果てには収束魔砲等をぶっ放していたとは思えないしっかりママぶりだ。
と、まぁそれも置いといて……とにかく、ヴィヴィオは自らのデバ
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