第15話:ギャップに萌えると言うけど限度があるからね!
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し、俺が妖精共にギャフンと言わせてやる!』って言って……」
「……いやぁ〜、春が来ないと世界が滅ぶなんて思わなかったから」
「私は、苛めに遭う村での生活より、ここで静かに一人暮らしをしようと思ってたの。その為にこの館を建設してたんだけど……そんな時にザイルちゃんが現れて、妖精の村から追い出されたお爺さんの話をするじゃない! 私だって良い思い出のない村に対しての愚痴を披露するわよ! そうしたら話が盛り上がっちゃって、さっきのザイルちゃんの台詞に期待しちゃったの……」
何奴も此奴も馬鹿ばっかだな……
「でも、まさか春風のフルートを盗んでくるとは予想外だったわ! 直ぐに返そうと思ったけど、私の為に危険を冒してまでフルートを盗んできたザイルちゃんに悪いかなって考えちゃったら、直ぐに返せなくなっちゃったの……で、雪の女王って言う架空の悪者を作り出して、村の連中に一泡吹かせたらコッソリ返そうって思ったの」
酷い計画だ……
「ベロニカとやら……そうなると一つ聞きたい事がある!」
今まで静かに話を聞いてた爺さんが、何かが気になりベロニカを威嚇しながら問いかける。
アメリカ映画に出てくるバイカーギャングみたいな風貌で威嚇してくるから、彼女も脅え震えている……可愛そうだな。
「儂がポワン様に追い出されたと言ったのはお主だろう。何故にそんな嘘を吐き、ザイルの事を騙したのだ!?」
「騙してないわよ! 村の者を追い出す事の出来る権限を持った奴なんて、村長以外あり得ないでしょ! だからお爺さんが村を追い出されたと聞いて、そんな事出来るのは『村長だけだ』と言ったの! だって私、お爺さんが村を追い出された事自体知らなかったんだもん!」
それをザイルは勘違いして、ポワン様が追い出したと思い込んだのか。
めんどくせぇ馬鹿だなコイツ……
でも、どうやら戦闘なしで事件を解決する事が出来そうだ。
爺さん程じゃないけれど、ザイルも筋肉ムキムキで倒すのは大変(俺一人じゃ無理)そうだし、ベロニカもヒャド系や吹雪系の攻撃が凄そうで、大苦戦(俺一人じゃ死)しそうだったし……安全第一の俺ちゃんにはハッピーエンドになりそうだ。
でも、ただハッピーエンドにしたんでは不十分だ。
今後に繋がるハッピーエンドに仕立てなくては……
こりゃぁ俺にとっての本番はこれからだろうな。
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