暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
SAO
〜絶望と悲哀の小夜曲〜
開始の鐘の音
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── セットアップステージへようこそ ──
何もない青い電子空間に蓮は降り立った。どこからともなくゆったりとした感情を感じさせない合成音声が流れる。
── ここではゲームの中であなたが動かすアバターの姿を設定します ──
言葉が紡がれると同時に蓮の目の前にアバター設定用のウィンドウが出現する。
蓮はそれを繰るために手を動かし始めた。
ソードアートオンライン、略称SAOはアインクラッドと言う巨大な浮遊城が舞台となるVRMMORPGだ。そのアインクラッドは百もの層が積み重なって完成された天空の巨城である。基部フロアの直径は約十キロメートルもある化け物のような城だ。
そんな浮遊城の一層主街区【始まりの街】に蓮のアバター、レンホウは降り立った。そのアバターは現実世界の蓮とは似ても似つかない背の高い優顔の男だった。
初めて降り立った仮想世界は蓮にとって全てが輝いているようだった。現実と何もかもが違う。怪しげな露店商や訳のわからない食品らしきものを売っているおばさん。
何もかも新鮮で何もかもが輝いていた。
しかし、いつまでも感動していることもできなく、周囲の目線も痛くなってきたので、とりあえず何かしてみよう、と近くにあったNPC運営の武器屋に入った。
「らっしゃい」と強面で頬にでっかい傷痕のあるNPCが言ってくる。
思わず「どうも」と言ったレンは─ 本当は言う必要はないのだが ─ ごちゃごちゃした店内を珍しげに見て回った。
一通り見て回ると、どうやら序盤で手に入る武器は片手剣、両手剣、両手重槍、片手槍、曲刀、短剣ぐらいと言うことが分かった。
レンは少し悩んだが、短剣を買った。
まぁ、好みというのもあるが、大方の理由はレンが素早さを好むからだ。
何者にも負けない素早さは戦闘を有利にするだけでなく、ダメージを最小限にすることができる。
そんな事を考えながらレンは、買ったばかりの短剣を手にフィールドに向けて歩き出した。
「あぁぁぁ!!」
緑色のライトエフェクトを纏った短剣がLv1モンスター青い色のイノシシ『フレンジーボア』のHPを余さず食らいつくした。
短剣スキル、基本単発技《スラッシュ》。その名の通り単なる切り払いなのだが、弱点と思われる首に当たったからかHPを削り取るのになんとか成功した。
「……フゥ」
この世界に来て、実に六回目の戦闘だ。そろそろレベルアップが見えてきた。が、まだ足りない、もっと戦いたい。
そう思ってレンは草原を疾駆する。簡素なズボンにチュニック、手には短剣、現実世界にいたら即座に通報されそうな格好だが、そのことに気にせず、ただひたすらレンは走る。その顔には輝くような笑
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