魔法先生ネギま!
0441話
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目の前にあるのは間違い無く世界樹だ。あれだけの馬鹿でかい木がそうそうある筈も無いから見間違える事はないだろう。そして……なんだ、光っている? ついこの前の麻帆良祭で発光現象が起きたばかりだが……何故?
一瞬だが上空に見えた麻帆良の様子に意識を集中したのが悪かったのだろう。気が抜けたその一瞬にフェイトが俺の背後へと回り込んで背中目掛けて肘打ちを……やばいっ!
「加速!」
咄嗟に精神コマンドの加速を使い距離を取ろうとするが、既に放たれる寸前だったその一撃を完全に回避出来る筈も無く、フェイトの肘は俺の右肋骨を数本折って吹き飛ばす。
「ぐぅっ!」
羽を使い空中で態勢を整えて地面へと着地。脇に走る鈍痛を堪えながら素早く魔力を循環させて肋骨を再生していく。
「よそ見をするとは随分と余裕があるね」
そう俺に向かって話し掛けながら、チラリと上空に存在している麻帆良へと視線を向けるフェイト。
「ゲートを通じて魔法世界と現実世界が繋がったのは僕としても予想外だったけど、どのみちやるべき事は変わらない。僕と君。この勝負の行く末が両世界の命運を決めるのだから。……だからこそ、今は他の事に気を取られないで僕の相手をして欲しいものだね!」
再び瞬動を使い懐に入るや否や、顎の先端を狙って拳を突き出すフェイト。素人に良くあるように大きく振りかぶるなんて真似をせず、構えた拳をただ一直線に最短距離で俺の顎を狙ってくる。
「燃えろ!」
だが当然俺もその一撃をただ黙って貰う訳もなく、混沌精霊としての力でフェイトの顔面目掛けて炎を出現させる。
「っ!?」
俺の言葉で狙いを悟ったのだろう、フェイトは咄嗟に身体をずらして炎の一撃を回避する。そうすると当然俺の顎を狙っていた一撃に関してもその軌道が変化する為にあっさりと空を貫く。
そしてその伸びきった手首を掴み……
バキィ! という音が周囲へと響き渡った。フェイトの手首を掴んだ瞬間、躊躇せずに骨を握り潰したのだ。だが、それにも関わらずフェイトは特に痛みを表情に表すでもなく大きく後退して俺との距離を取る。
「残念だったな。俺の身体能力は知ってた筈だが一撃入れて油断したか?」
「確かにそうかもしれないね。でも、君こそ油断をしてるんじゃないかい?」
「……何?」
チラリと真上へと視線を向けるフェイト。その視線の先にあるのは麻帆良だけ……いや、違う!? 何か黒い柱のようなものがこの儀式場……というよりは俺に向かって降ってきている!?
「正気か!? この儀式場が潰れるぞ!」
「さて、本当にそうなると思うかい? 君ならどうとでも出来るというのに、みすみすこの儀式場を潰すと? そうした場合はもしかしたら儀式が暴走気味に発動してしまうかも知れないね」
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