美食屋、リュウに全てをうちあける!
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いえば、意識を失う時に聞いた声と似ているような…。
「子供に恩をきせるつもりはねえが、俺たちがかけつけなかったらお前ら死んでたぜ?」
お前ら…?マッチ!!
「すいません、あそこに子供がいませんでしたか!」
俺は男に詰め寄るが、男はほほ笑みながら落ち着いて答えてくれた。
「安心しろい、お前さんの弟分は無事だぜ?」
その言葉に全身の力が抜けるのを感じた。
「良かった…」
すると、俺がその場に座り込んだのを見て、先程から空気になっていた獣がすり寄ってきた。
「くう〜ん」
「大丈夫だよ、ありがとな」
俺はそういって獣の頭をなでた。
するとそれを見た男性が少し目を瞠り、面白いようなものを見たように笑みを浮かべる。
「ほう、まさか子供とはいえ『カイザーレオン』が人に懐くとはなぁ」
「?こいつがなんの動物か知ってるんですか?」
「なんだ、知らんかったのか?」
そういって、男性が説明してくれたものをまとめると、
・こいつの名前は『カイザーレオン』(オリジナル)
・補獲レベルはIGO基準で測定不明
・かつて古代大陸において、伝説の魔獣と謳われた『バトルウルフ』、『デビル大蛇』と並んで最強といわれた魔獣。けっして群れることのないバトルウルフと違い、常に群れで生活しているが、その群れのなかにはカイザーレオンは常に一体だけ。他は自らが守護すると決めた別種の生き物だけである。一部では『守護獣ガーディアン』と呼ばれ、守護神として信仰されている。
・現在では絶滅種であるが、グルメ界のどこかにいまだに生息しているといわれた誇り高き白銀の獅子王。
・その詳しい生態は謎に包まれており、明らかにされていない。
「ま、そんなわけ感じなんだが、どこで拾ってきたんだ?」
「いやあ・・。昔、こいつがちっさい時に倒れてたんですよぉ」
まさか天使からもらった卵から産まれたとはいえないので、俺はそういって誤魔化すしかなかった。
「そ、それでマッチはどこにいるんです?」
「ああ、あいつなら他のガキどもと一緒にいるぞ?」
他のやつらも?
「おう、今案内しよう。と、すまないな。そういえば名前をいってなかったな坊主」
そういって男性は居住まいをただす。
「俺の名前は『リュウ』。グルメヤクザの組長なんかやってるぜ。よろしくな」
…まじかよ!この人があのマッチを拾ったグルメヤクザの?思わぬ重要キャラの登場に驚いていると、
「どうかしたか?」
困惑している俺をおかしく思ったのか、リュウが俺の顔を訝しげに覗きこむ。
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