TURN101 偽帝その五
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「そうしたのかな」
「そういえば宇宙怪獣を見ているやけにスケベそうな博士がいたホーーーー」
そのものずばりといった感じの返答だった。
「あいつは絶対にロリコンだと思ったホーーーー」
「ロリコフとかいう博士がおったんや」
今度はメキシコが話す。
「幼女を楽しそうに見る如何にも危ないおっさんやったわ」
「そのおっさん即刻逮捕すべきね」
グレシアは即座にこう返した。
「何時かとんでもないことするわよ」
「で、そのおっさんが宇宙怪獣もよお見てたさかいな」
「そこからデンキウナギのデータを取ったのかな」
総督はこう分析した。
「それで誰かにその細胞を移植したとかね」
「そんな無茶出来るかよ」
「しようと思えば出来るわ」
ドロシーはいぶかしんだダグラスにこう返した。
「人道的な問題があるかも知れないけれど」
「宗教的なモラルだよな」
「若しそれがないと」
ダグラスもドロシーもクリスチャンだ、だが。
「共有主義者みたいに」
「共有主義は宗教を否定します」
かつてその共有主義を信じていたリンファの言葉だ。
「あくまで共有主義を信じるものなので」
「言うならば擬似宗教か」
「はい、そうです」
まさにそれだというのだ、戦いの最中に戦闘を続けながらダグラスに話す。
「そう考えていいです」
「そうした考えだからか」
「これまでのどの宗教のモラルにもとらわれません」
「斬新って言えばいいがな」
「かなり危険でもあるわよ」
リンファと同じくかつて共有主義者あったリディアも言う。
「実際にどの宗教の考えでもないからね」
「そってどんな悪事しても平気ってことか?」
ゴローンがこうリディアに怪訝な顔で問うてきた。
「どの宗教も信じてないんだよな」
「それで何でどんな悪事をしても平気ってなるの?」
「だってよ、どの宗教も信じてないってことはな」
それはどういうことか、ゴローンが言うには。
「どのモラルも持ってねえってことだよな」
「確かゴローン君ムスリムよね」
「ああ、そうだよ」
「イスラムでは無神論者はそう考えられるのね」
「人は信仰がないと駄目だろ」
それこそ絶対にというのだ。
「それでどの宗教も信じてないってな」
「モラルがないってなるのね」
「そうだよ、そうじゃねえのかよ」
「ううん、そういう考えなのね」
「だからソビエトはどんな悪事しても平気なんじゃないのか?」
「だから。共有主義は擬似宗教よ」
リディアはそのごローンにこのことから話す。
「だから共有主義には共有主義のモラルがあるから」
「そうなんだな」
「ええ、あるから」
そのことは安心していいというのだ。
「普通にものを盗んだり人を殺したり嘘を吐いたりするのは駄目だから」
「そうなん
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