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ハイスクールD×D 〜 元聖女の幼なじみはエクソシスト 〜
第二話『交渉。そして激突!!』
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分のためにいろいろ駆け回ってくれたというのだから。


しかし、そんなアーシアの嬉しそうな表情は、次に発したゼノヴィアの言葉で凍りついた。


「しかし、まさかシオンの探し人が悪魔になっていたとはね。シオンも報われない。あんな死にかけ(…)の状態になってまで、彼女を戻そうとしたのに」

「………へ?」

アーシアはその言葉に呆けたような声をだす。

今、死にかけたって…?

「ゼノヴィア、余計なことをいうな!!」

「おっと失礼」


ゼノヴィアの言葉に声を荒げるシオンだったが、ゼノヴィアはあまり悪びれた様子はなかった。その口調はどこか楽しんでるようで、どこか棘がある感じだった。

「…シオン君、それっていったい」

「…………」

アーシアはシオンに問いただそうとするが、シオンは苦虫を潰したような顔をして、沈黙を保ったままだ。


しばらく気まずい空気が続いたが、そんな空気を読まずにアーシアにゼノヴィアが話しかける。…この状況で話しかけるなんて、ある意味すごい度胸だ。


「そういえばアーシア・アルジェント。君は未だに我らの神を信仰しているのか?」

そのゼノヴィアの言葉にイリナは呆れたようにいう。

「ゼノヴィア。悪魔になった彼女が主を信仰してるわけないでしょう?」

「いや、その子からは信仰の匂い―――――香りがする。抽象的な表現だが、私はそういうのに敏感でね。背信行為をする輩でも罪の意識を感じながら、信仰心を忘れない者もいる」

ゼノヴィアが目を細めながらいうと、イリナは興味深そうにまじまじとアーシアを見る。

「そうなの?アーシアさんは悪魔になったその身でも主を信じてるのかしら?」

その問いかけにアーシアは悲しそうな表情でいう。

「捨てきれないだけです。ずっと信じてきたのですから…」

それを聞き、ゼノヴィアは布に包まれたものを突きだす。

「そうか。それならば、いますぐ私たちに斬られるといい。いまなら神の名の下に断罪しよう。罪深くとも、我らの神ならば救いの手を差し伸べてくださるはずだ」

―――っ。

俺の腹のなかでたとえようのないものがこみ上げてきていた。

アーシアに近づくゼノヴィア。俺はアーシアをかばうように前に立とうとしたが、





「そこまでだ、ゼノヴィア」


その前にアーシアをかばった人物が居た。


「シオン…」


シオン・ラザフォードだった。


「今日俺たちがここに来たのはリアス・グレモリーに忠告するためであって、揉め事をおこすためではない。それに悪魔だろうと、誰であろうと他者の信仰に対してとやかくいう権利は俺たちにはないはずだ」

ゼノヴィアはシオンの諭すような言葉に
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