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ハイスクールD×D 〜 元聖女の幼なじみはエクソシスト 〜
第二話『交渉。そして激突!!』
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悪魔が一切介入しないこと。それだけだ」

そんなシオンの言葉に、部長は眉根を寄せる。


あれ、部長怒ってる…?


「……つまり、あなた達は私を、いえ、私たちを疑ってるわけね。ーーーーーー私たちが堕天使と手を組んで聖剣をどうにかすると」

「そういうことになるかな」

部長の苛立つ声にシオンは苦笑しながら、しかし悪びれずに答える。


なるほど、先程のシオンの言葉の裏にはそんな意味があったのか…。そりゃあ、部長でも起こるよな。痛くもない腹を探られてるんだから。


「そう思っても仕方ないだろう。実際、神側から聖剣を取り除ければ、堕天使だけではない。悪魔側にも喜ばしいことのはずだ。なにせ我らは戦争こそしていないが、基本的には敵対者なのだから」

そういうシオンの口元が不敵に歪む。

「上からはこうもいわれている。―――――もし、君たちが堕天使と手を組んだとしたら、堕天使ごとグレモリー眷属を消滅させろと。それがたとえ魔王の妹であるリアス・グレモリー。あなたでさえも変わりはしない」


ぞわっ。

肌が恐怖で粟立つ。


いつの間にか、部屋の空気を、目の前の男、シオン・ラザフォードが支配していた。

やつの幼なじみであるアーシアも、教会に怨みがある木場も、そして俺も、シオンの放つ空気に完全に飲まれていた。

これが俺と同年代のだせる空気なのか?

「俺たちは依頼に来たのではない。警告に来たんだ。だからこそ、俺はここにいる。君たちへの牽制として…ね?」


“邪魔をしたら消す”


そう俺たちにいい放ったシオンの言葉は、絶対の自信に満ち溢れていた。









シオンの放つ雰囲気に、若干緊張した空気となったが、部長がグレモリーの家名にかけて堕天使とは手を組まないということをシオンたちに明言すると、緊張した空気は元へと戻った。


まったく、生きた心地がしなかったぜ。

シオンは部長の言葉を聞いて、満足そうにほほ笑む。そこには先程俺たちを圧倒していた迫力は、もうどこにもなかった。


「それだけ聞ければ結構だ。まあいちおう、この町にコカビエルがエクスカリバーを三本持ち込んで潜んでいることをいっておかなければ、俺、いや俺たち教会側が様々な勢力に恨まれるからな。ーーーーーーさて、俺たちはそろそろお暇するとしよう。君たちもいつまでも教会の人間に居座られては迷惑だろうし。いくぞ2人とも」

そういってシオンと残り2人は席を立つ。


「あら?お茶ぐらい飲んで行ったら?お菓子も振舞わせてもらうけど?」

「いや、けっこう」

緊張がとれた部長がシオンをお茶に誘おうとするが、あいつはそれをそっけなく断り、部室から退出しようとした。


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