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やおよろずっ!!
神と、言われましても……
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まあ、何もなかったわけだ。聞き違いかな?
相当疲れてるんだな……
思いっきり背もたれにもたれて大きくため息を吐く。
すると、また声が聞こえた。
「ここでーす! ここ、ここー!」
イッ○Qのイ○トかお前は、
とうとう幻聴にツッコミを入れてしまった。疲れすぎだろ、俺
「おーい? 自分から呼んでおいて何だ!?」
しつこい幻聴だな、ヤクでもやったか?
「おーい! おーい! こちらスネ○ク、応答願う! 大佐!」
誰が大佐だ。いや、そんなのに手を出すほど俺は腐っちゃいねぇな。
「おい!? 放置プレイか? そんな性癖があったのか!?」
そんな性癖はないが……もういい、寝よう……僕もう眠いよ。
「よーし、こうなったら……」
何か聞こえるが眠たさの方が勝っている。俺は目を閉じた。
その刹那、
頭に痛みが走った。
「痛っ……何だ?」
その痛みに目が覚めて顔を上げる。
そこには
「や、お目覚め?」

「あんた、さっきの……」

「もう少し驚いてくれても良いんじゃない?」
さっきの美少女がいた。が、何故かさっきとは違い服を着ていた。疲れているのか全く驚かないことに驚いたりした。
「全く、デコピンされて頭打ったわ。」
確かに彼女の額を見ると少し赤く腫れていた。
俺は消しゴムを飛ばしたのにな……
でも怪我しているのなら治療は必要だろう。
「少し待ってろ。救急箱を取りに行く。」

「え、ちょっと……」
何か言おうとするがスルーして救急箱を取りに行く。
確かこのへんだ……お、あった。
とりあえず応急処置をして救急箱を直した。応急処置ってなんだか大袈裟に聞こえるよな。
「あなた、優しいのね。」
彼女が突然言い出す。
「なんでだ?」
俺が聞くと彼女は、
「見ず知らずの私のケガを治してくれた優しい人、」
いい笑顔で答える。少し気恥ずかしさが残る。
俺は小言を吐く。
「優しくなんかねぇよ。ただ、甘いだけだ。」
そう呟くと笑い声が聞こえた。
「アハハハ!確かにそうかも、君、面白いね!興味が湧いたよ。」
女性に興味が湧いた。なんて言われたのは初めてだからまた少し気恥ずかしい。
これを紛らわすために俺は聞いた。
「で、お前は誰なんだ?」
俺が聞くとフフンと待っていたかのように誇らしげな顔をする。
彼女は、
「私は……消しゴムの神よ!!」
と、高らかに言い放った。
いや、ね。
二つ言わせてもらおう。
何故に消しゴムなんだ?
そして後の一つは、
何ていうか、ね……
神と、言われましても……
にわかに信じれないのが私達人間でしょう。
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