暁 〜小説投稿サイト〜
やおよろずっ!!
神と、言われましても……
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バックからポイント2倍デーのテンポのいい曲を聴きながらスーパーを出て行く。
時期はもう四月も後半、特に自己紹介で失敗したわけでもなく、友達作りに失敗したわけでもない、程よい学園生活を過ごしていた。
一人暮らしだから少し苦労するが、まあ、人並みの生活は送れていた。
そして今日はポイント2倍デーにそして肉が半額だった。
ああ、決して豊かではないがなんて快適な生活であろう。
神が俺に与えてくれたのは優れた頭脳でもすごい運動能力でもお金でもない。
この平凡な日常だ。
シンプルイズベスト
平凡こそ究極なのだ。
この平凡な日常こそが俺にとって最大の幸せだったりするのだ。
バッグとビニール袋を持って鼻歌交じりに帰路につく。

やがて団地の自分の部屋に着いた。
鍵をさして回してドアをあけて中に入る。
玄関を抜けて台所に入る。今日買ったものを冷蔵庫などに入れる。そして動かした体を休めるべく自分の部屋に向かう。
自分の部屋の前についてドアを開ける。
すると、
「あっ、」

「おう?」
見知らぬ美少女がいた。
髪は白のセミロングで胸は普通くらい。
そして着替えているのか裸だった。
俺は即刻ドアを閉める。
「お、俺、疲れてるのかな? へ、部屋で寝るか。」
自分への確かめをしてもう一回、意を決してドアを開ける。
すると、
「あり?」
誰もいなかった。
あれ? 普通ドアを開けると美少女がいて「夢じゃなかったか」ってパターンじゃねぇのかよ。
どちらにせよとても疲れているか、とても欲求不満らしい。
「ふぅ…………」
ドカっと椅子に座り机を見渡す。うむ、いつもながら綺麗さっぱり何もない……
「ん?」
今気づいた。いつも綺麗さっぱり何もないはずの机のど真ん中に、
「消しゴム?」
消しゴムが置いてあった。それも俺が持っていないはずの百均なんかで売っている消しゴムだった。
「なんだ? 買った覚えはないけどな……」
まあ、いいやと思ってなんとなく消しゴムをデコピンで弾き飛ばす。
これ勉強に集中してる時にされると腹が立つんだよな……
強くしすぎたのか消しゴムが壁にぶつかる。その時だった、
「なふ!?お、ぉぉぉ……」
なにか声が聞こえた。
俺は慌てて周りを見渡す。
いや、古い団地とはいえこれだけで隣に何かあったとは思えないしな……
だったらこの声はどこから……?
また聞こえてきた。
「イテテテ……ったく、覚えがないからっていきなりデコピンって……」
また何か言っている。デコピン? いや、まさかな……
一応、一応やって見るか。
消しゴムを拾い……
「も、もしもし? 誰かいるんですか……?」
ここが自分の家でよかった……
外でやると変な目で見られるだろう。酷くて通報かな
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