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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
パオペエイレブン
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それは、おやつを食べ始めてすぐの事だった。

「主はやて、市街地で結界の展開を確認しました」
「・・・なんやて?」

魔法文化の無いこの世界で、しかもヴォルケンリッター全員が家にいる状態で結界が張られるということは、十中八九管理局が何かしているという事になる。困惑を隠せない皆の表情を尻目におやつの紫芋パイを頬張る水色少女(小人形態からようじょ形態にランックアップしている。どういう原理だろうか)の目がキラリと光る。

「みんな始めたみたいですね!・・・それぞれの復讐を」
「いもパイ食ってるやつが何か言ってるぞ」
「餌につられた幼女がなんか言ってますね」
「自分の家みたいに寛いでる水色がなんか言ってるね」
「う、煩いです!これはそう、体力回復のための作戦であって皆と慣れあう気はないんですからねっ!」

ぶんぶんと両手を振り回して否定する水色少女。なのはちゃんみたいだね。
と、そこに至って遂にシグナムちゃんが本題をズバッと突っ込んだ。

「・・・聞きそびれていたのだが、結局お前は何者なのだ?気配がリインフォースに似ているし、手に持ったデバイスも夜天の書に似すぎている。おまけに融合型デバイス・・・魔法陣からしてもベルカに(ゆかり)のある者であるのは間違いなさそうだが・・・」
「・・・・・・」

そんなシグナムに一瞬、ほんの一瞬だけ・・・悲しく寂しそうな眼をした水色少女は直ぐに挑発的な顔で椅子から立ち上がった。

「やあやあ遠からん者は音にも聞け、近くば寄って目にも見よ!私こそは夜天の書の融合騎(ユニゾンデバイス)”となるはずだった”復讐の騎士!『リインフォース・ツヴァイ』なのですー!!」

バァ―z_ン!!

「・・・”なるはずだった”とは?」
「本来なら!」

どん!とテーブルに手を叩きつけた仮称ツヴァイちゃんは思った以上にぶつけた手が痛かったのか悶絶している。明らかに雰囲気で慣れない事をした結果なのは明確だ。真面目に聞こうとしていたザフィーラちゃんとシグナムちゃんが居た堪れない目で見守っているのが印象的だ。

「・・・本来なら!」
(あ、立ち直った)

「本来ならば、夜天の書は闇の書の状態から抜け出せず、この町で暴走を起こすはずだったんです!そしてそれをなのはちゃん達やはやてちゃ・・・マイスター達が協力して暴走した防衛プログラムを破壊!初代リインフォースは自身が再びバグで汚染された防衛プログラムを構築してしまうことを防ぐために消滅して・・・融合騎としての力を受け継いだ私が誕生するはずだったんです・・・!!」

一気にまくしたてたツヴァイちゃんはそのまま俯いいてしまい、その表情は伺えない。発言の内容もよく理解できないが、そんな中リインちゃんだけは何所か納得した顔をしていた。


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