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ハイスクールD×D 〜 もう一人の副会長は生徒会の切り札(ジョーカー)! 〜
第二話『青年の原点』
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母の顔だった。

「母さんっ!!」

少年は走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、走る、ひたすら走る。自らの母の安否を確認するために。

そして、母のいるはずの家についた少年が見たものは、全壊した我が家。そして、









体が真っ二つに裂けた、血まみれの母の死体だった。


「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!?!?!」



















「ハッ!」

目を開けると、そこにあったのはいつも目にしている自分の部屋の天井だった。

「はぁ…はぁ…はぁ…。くそっ!またあの時(・・・)の夢か」

俺はベッドからでると汗だくになった寝間着を着替える。そして、喉の渇きを感じたので、キッチンに行き、ミネラルウォーターのペットボトルを冷蔵庫から取り出し口をつける。

ここは、駒王学園にほど近いところにあるアパートの一室。俺、進藤羅来はシトリー家が所有する物件の一つであるこのアパートに一人で住んでいる。今日はせっかくの休みだからと、俺はゆっくりと惰眠をむさぼっていたのだが、先ほどの夢ですっかり目がさえてしまった。

ひと息ついたところで、先ほどまで見ていた夢について思い出す。

「ちっ、いやな夢を見ちまったぜ」
あれは俺の原点。俺が戦う術を手に入れようと渇望するようになったきっかけ。しかしそれでも何回も見たいものではなかった。

しかしそんな俺の気持ちとは裏腹に、あの時の光景がこうして夢として何度も繰り返される。

まるで俺に“忘れるな”といわんばかりに……。

俺はそう考えたところで苦笑する。


もしそういう理由であの夢が現れているのならば、それは余計なお世話と言えたからだ。









俺が“あの男”にされたことを忘れるわけがないのだから……。



















「ん?この気配は…」

現在時刻は夕方の五時。俺はコンビニに晩飯を買いに来ていた。いつもは自分で作るのだが、あの夢を見た後ではどうしても作る気にはなれなかったからだ。

そしてコンビニから出ようという時に、俺は公園のほうからとある気配を感じた。


そう、この気配は、

「堕天使か?これは」

昔戦った堕天使の気配と同じような光の魔力を感じるので、間違いではないだろう。

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