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ハイスクールD×D 〜 もう一人の副会長は生徒会の切り札(ジョーカー)! 〜
第二話『青年の原点』
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北欧のとある村に、その少年は母親と二人で住んでいた。
少年には物ごころついた時から父親というものがいなかった。他の家にはいるのに家ではその存在を見たことなかった少年は、自分の母親に質問した。
『うちにはなんでおとーさんがいないの?』
それに母親はこう答える。
『あなたのおとうさんはもういないの……』
母親はそれっきり、もう少年の父親について語ることはなく、少年も父親について母親に問い詰めることはそれっきりなくなった。
なぜなら、父親のことを語る時、少年は優しいはずの母親の目に、幼いながらも、とある二つの感情を感じ取ったからだ。
“恐怖”と“怒り”の感情を…………。
まあ、少年が父親について聞いたのはただの興味本位。本当は父親なんかどうでもよかったということも、少年が大人しくひいた理由の一つになるのだが。
親一人子一人の自分たちに優しく接してくれる村の大人たちに、時にはケンカもするが仲のいい友達もいる。
日が暮れるまで遊んで帰ったら、家であたたかい料理を用意してくれる優しい母親。
決して裕福とはいえなかったが、幸せな日々を少年は過ごしていた。
――――――――――しかしそんな日々は突然崩れさることになる。
それは少年が近所の湖に魚を釣りに行っていた日のことだった。
その日は母親の誕生日であり、少年は自分を育ててくれている母親になにかしてあげたかった。
そういうわけで、少年は自分で釣った魚を母親に御馳走することを思いつく。
釣果は六匹となかなかのものだったので、少年はにこにこ顔で帰路へ着く。
「おかあさん喜んでくれるかな?」「近所の人にもおすそわけしたほうがいいかな」そんなことを思いながら自分の村へと到着した少年の目に映ったものは、
真っ赤に燃える自分が住んでいる村だった。
「……………え?」
一瞬、自分が何を見ているのか少年はわからなかったが、次の瞬間走り出す。
村に入った少年が見たものとは、壊れた家屋。紅に燃える炎。
そして、村人たちの死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体、死体。
「お、おげえぇ!?」
あまりの光景にその場で吐いてしまう少年。
まだ子供の彼にその光景は耐えられるものではなかった。
一通り吐いて少し冷静さを取り戻し始めた少年が一番最初に思い浮かんだのは、自分を育ててくれた
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