暁 〜小説投稿サイト〜
真・恋姫無双 矛盾の真実 最強の矛と無敵の盾
反董卓の章
第7話 「久しぶり、白蓮」
[10/13]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
意! 」」」」

 袁術、周瑜、そして諸侯たちは右に倣えとばかりに同意する。

 かくて数日かけての総大将を決める会議は、ようやく決したのだった。




  ―― 盾二 side ――




 流石は亀の甲より年の功……

 あの、いかにも高慢なお嬢様に恩を売りつつ、目的果たしちゃったよ。
 流石は劉景升といった処か。

 俺は劉表の後ろに桃香とともに控えている。

『入幕したら、儂が紹介するまで発言は控えておれ』

 そう言って、先導するように天幕へ入っていった劉表。
 すぐに紹介してくれるのかと思ったら、あれよあれよという間に軍議をまとめやがった。

 流石に何進の右腕と言われただけのことはある。
 軍議発言について、誰よりも場慣れしている様子が伺える。

 まさしく『手慣れたもの』だった。

「うむ。では総大将が決まったところで……儂から一つ提案があるのじゃがな」

 うまい。
 天幕内にいる誰もが安堵の溜息を吐いている状態で、すかさず軍議をまとめた自分の意見を言う。

 そうなれば当然……

「え? ええ、何ですの?」

 ホッとしている袁紹あたりは、無警戒に応対してくる。
 周囲も弛緩している状態。

 ここで本来ならば、袁紹に多少の無茶を言って、何らかの譲歩を引き出すこともできただろう。
 だが……今回は必要ない。

「実はの、儂らに先陣を任せてはくれんじゃろうか?」
「………………はぁ?」

 袁紹は、劉表が総大将に推挙した瞬間と同じように、ほけっとした顔で受け答える。
 周囲の諸侯もぎょっとしている。

 ま、そうだわな。
 先陣なんて本来は捨て駒。

 好んで引き受けるなんてありえない。

「あの、景升殿? こういっては失礼なのですけど……無理はしなくてもよろしいのですわよ?」

 思わず袁紹自身がそんなことを言う。
 あまりにも自分に都合のいい状況に、逆に不安になったらしい。

 その袁紹の様子に、『実は人が良いんじゃないか、この縦巻きロール』なんて思ったり。

 まあ、良心が疼いただけだろうけど。

「いやいや。確かに人をまとめるという面では辞退したがの。先陣は武人の誉れでもある。気にせんでよいのじゃ」
「は、はぁ…………」

 袁紹の顔は、『何いってんの、こいつ?』という顔だ。

 日本の戦国時代ならともかく、武士道などない古代中国なんかじゃ先陣の誉れなど初めて聞くのだろうな。
 だから……まあ『バカなことを言っている』としか見えないだろう。

「とまあ、本来ならば儂とて先陣はやりたくないがの。実は、先陣を任せてほしいと言うやつがおってな。そやつらと連携して動くつもりじゃ」
「………
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ