反董卓の章
第7話 「久しぶり、白蓮」
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ちは……ここにいる誰もがわかっている。
「久しぶり、白蓮」
「ああ、盾二。久しぶりだ。書状はありがとな」
「いや…………白蓮は、少し痩せたな」
ご主人様が、目を伏せながら躊躇いがちに言う。
確かに……白蓮殿は少し痩せたかもしれない。
「まあな。でもスラっとしただろ? 筋肉は落ちてないから心配するな」
「……そっか、そうだな。少し綺麗になったんじゃないか?」
「はあ!?」
ご主人様の言葉に、ぼっと赤くなる白蓮殿。
「ぐすっ…………白蓮ちゃん? なんで赤くなっているの?」
「な、なななんんでもないぞ? 珍しく容姿を褒められたからって、慌てているわけではなくてだな」
「…………白蓮殿」
思わず、私も苦笑してしまう。
よかった……以前と変わらない、白蓮殿だった。
「んんっ、とりあえず離れてくれよ、桃香…………愛紗も鈴々も元気そうだ。それに……」
ちらっと視線を見れば。
そこには目を閉じて、じっとしている星がいた。
「星も元気そうじゃないか」
「!?」
びくっ、と肩を震わせた星が、白蓮殿を見る。
白蓮殿は……笑っていた。
「あれからもう一年か……やっぱり盾二と桃香の元に行ったんだな」
「……伯珪殿。私は……」
バツが悪そうな顔で俯く星。
だが、白蓮殿は――
「私はまだ、星に真名を預けたままだぞ? ちゃんと真名で呼んでくれよ」
「あっ……………………ぱい、れん、殿」
その単語を噛みしめるように。
星は、白蓮殿を真名で呼ぶ。
その様子に、白蓮殿は笑みを浮かべた。
「ああ、星。いい主に巡り会えたようでなによりだ」
「……っ、はい!」
星は、憂いが晴れたように答える。
その様子に白蓮殿がにこやかに笑いつつ、ニヤッと口元を引き上げた。
「ま、お前が抜けたあとの穴を埋めるのは大変だったよ」
「……おお、嫌味を言われるなどと。白蓮殿も成長されたようですな」
「ほざくな、バカ」
その様子に、私達は苦笑する。
口ではなんとでもいいつつも、二人の間には確かにお互いを想う気持ちがある。
その姿が、眩しかった。
「さて、喜びの再会だが……白蓮、さっきのことを詳しく教えてほしい」
「お?」
ご主人様が微笑みながら、白蓮殿へ切り出す。
「総大将が決まってないというのは?」
「ああ、それか……」
ふう、と溜息を付いた白蓮殿。
何やらひどく疲れた表情だった。
「……どういうことでしょうか? やはり諸侯の主導権争いが激化して……?」
朱里の言葉に、はああああ……と再び深い溜息が出る。
「それがな……逆なんだよ」
「は?」
眉間を抑えた白蓮殿が
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