暁 〜小説投稿サイト〜
ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
百十話:衝動の代償
[4/4]
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
作を目の前に見せ付けられたバネッサさんが、顔を輝かせて食い付きます。
「……入ります!入りますから!それ!ください!!」
「まずは、署名よ!全ては、それからよ!」
「書きます!書きました!!」
「よくやったわ、バネッサ!ようこそ、こちらへ!!」
ああ。
バネッサさんが、暗黒面に堕ちた。
「さあ、帰るわよ!目的は全て、果たしたんだから!これ以上、お邪魔をしてはいけないわ!」
「ドーラちゃん、ヘンリーさん!元気でね!この町に来たら、また寄ってちょうだいね!」
「あ、ヘンリーさん!良かったら、これ!取っておいて!」
「じゃあね!二人とも!頑張ってね、色々と!!」
ヘンリーの手に肖像画を押し付け、賑やかに去って行く踊り子さんたち。
「ごめんなさいね、お騒がせして。気を付けておくけど、困ったことがあったら私かキャサリンに相談してね。それじゃ、元気でね。ドーラちゃん」
「あ、はい。クラリスさんも、お元気で。色々、ありがとうございました」
最後に言い置いて、クラリスさんも去って行くのを見送って。
「……ドーラ。……何、したんだ」
ヘンリーが、呟くように問いかけてきます。
「……自発的には、何も……」
うん、私は普通にしてたはず。
普通にしてたのに、反応が色々と普通じゃなかった。
「……自発的には?……何、されたんだ」
「……え、……えーと……」
いくらヘンリーとは言え、男性相手にはちょっと説明しづらい。
「……何、赤くなってるんだ……まさか」
「だ、大丈夫だから!別に、そんな!ちょっと悪ふざけが度を過ぎたというか、そんな程度で!もうしないっていうし、大丈夫だから、もう!」
女性相手にヘンリーが報復に向かうとも思わないが、もう済んだことで怒りを燃え上がらせられても困るし。
話をなんとか収めようとか、でも具体的に説明できないしとか、誤魔化そうと思ったら余計に思い出してきたとか、色々と混乱してますます赤くなる私を、ヘンリーがじっと見詰めてます。
うう、あんまり見ないで欲しいんですけど。
「……わかった。お前がそう言うなら、それはもういい。それより……ありがとうな」
「……え?」
「助けに来てくれたんだろ?」
「う、うん。まあ」
助けたって言っても、昨日は見捨てたような形になってたわけで。
私からすればヘンリーの幸せのためだったとは言え、ヘンリーから見れば求めてもいないのに女性の世話をされるとか、お節介にも程があるわけで。
しかもその結果があれとか、お礼を言われてしまうと逆に心苦しいんですけど。
……うん、気が咎めるなら、謝るべきよね!
人としてね!
[8]
前話
[9]
前
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ