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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
短編 一輝と安倍晴明 B
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、準備もう少しぐらいしとけよ・・・」

そう、流石は神様というか、晴明は何の作戦もなしに一輝を呼び、酒呑童子のもとに向かっているのだ。
まあ、一輝も基本無計画なので、人のことは言えないが。

「いや、作戦はあるで?さっき話したやろ?」
「ああ。晴明が酒呑童子を相手して、残りの五人を俺が一人で相手するってふざけた作戦をな・・・!」

そう、この人の作戦というか、目的としては酒呑童子さえ倒せればいいようで、残りを一輝に押し付けてきたのだ。もちろん、今上がった六体に追加して残りの取り巻きの鬼どもも含む。

「ええやろ?あの式神に圧倒できるならどうにでもなるやろうし。」
「はあ・・・もういいや。分かった、引き受けますよ。」

一輝はそう言いながら自分の中にある檻の入り口を閉じる。
勝手に別の時代の妖怪を封印して、世界などに歪みが出来ても困るから、封印できないようにしたのだ。

「ほな、よろしくな。もうすぐそばやし。」

晴明がそういうので一輝が前方を見ると、もうすぐそばに鬼達がいるのが分かる。
一輝は一瞬で真剣な顔になり、倉庫の中から日本刀と水、チャッカマンなどの武器を取り出し装備する。

「OK。準備は出来た。いつでもいけるぞ。」
「ほな・・・行くで!」

二人は同時に走り出し、鬼に向かっていく。

「敵襲」
「ウォーターカット!」

それに気づいた鬼が大声で知らせようとするが、そのまえに一輝が切る。
だが、間に合いはしなかったようで、

「全員、構え!敵襲者を葬れ!」
「「「「「「応!」」」」」」

鬼達が陣形を組み、その後方に酒呑童子らしき妖怪が立つ。

「あらら、間に合わへんかったか。」
「ま、仕方ないだろ。これに乗れ!」

一輝が出した水に晴明が乗り、酒呑童子のもとに一直線で向かっていく。
そして、一輝は

「千本斬り、鬼直!」

日本刀を勢いよくふることで巨大な斬激を放ち、雑魚の鬼を全て殺す。

「さあ、やろうか酒呑童子?」
「ほう、我に勝負を挑むか。よかろう、相手をして」
「いえ、このようなものに頭首が相手をするまでもありません、私がやります。」

酒呑童子に仕える四天王の一人、虎熊童子が晴明と酒呑童子の間に立つが、

「わるいが、テメエらの相手は俺だ!」

一輝が横から殴り飛ばし、さらに空気の弾を飛ばすことで四天王と茨木童子を酒呑童子から引き離す。

「キサマ、邪魔をするな!」
「悪いが、断らせてもらう!これが、俺の今回の仕事だからな!」

一輝は式神を展開し、結界を張ることで完全に隔離する。
そして、そのまま自分の武器を自分の周りに漂わせ、まず熊童子に攻撃を仕掛ける。

「お、俺に来るか!いいぜ、ぶっ殺してやる!」


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