Unexpected things often happen(ひょうたんから駒)
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
『さあ! 事件の現場にヒーローがやって来ました! やって来たのはB級五十二位ヒーロー、正義の壊し屋ワイルドタイガーです! ワイルドタイガー以外のヒーローはまだ現れておりません! これからワイルドタイガーはどのように戦い、犯人を逮捕するのでしょうか!?
なお、この番組は皆さんご存じ、ヒーロー達が犯罪や災害等、実際の事件現場で活躍する模様を生放送でお茶の間にお届け! 活躍の内容に見合ったポイントを加算し、ヒーローのランキングを決めてしまおうというエンターテイメントレスキュー番組! ヒーローTVラーーイブ!』
この世界に転生してから五年目。ようやく十歳になった俺は自宅で「ヒーローTV」を「二人」で見ていた。何でもこの世界のヒーローTVって、ヒーロー協会も協力して放送しているらしい。
テレビの中では「TIGER&BUNNY」の主人公の一人であるワイルドタイガーが、銀行に襲っていた強盗団を相手に大立回りを演じていた。こうして物語の登場人物が実在している映像を見せられると、自分が異世界にいるんだと実感する。
まあ、物語の登場人物といえば、今俺の隣にいる「彼女」もそうなんだけどね。
「………」
横目で隣を見ると、そこには俺と小さな女の子が無言でテレビを見ている姿があった。
女の子の年齢は俺と同じ十歳。光の加減によってはピンクにも見える色が薄い赤髪が特徴的で、何やらキツネ耳が似合いそうな女の子だ。
はい。そうです。どう見ても「Fate/EXTRA」のヒロインの一人、「キャスター」のロリバージョンです。名前はそのまんま「キャスター」でネクスト能力者だと言われた時は思わず納得した。うん。キャスターがこの世界にいたらまず間違いなくネクスト能力になるよな。
このロリキャスター、去年の春ぐらいに家族で俺の家の隣に引っ越してきて、それ以来こうしてよく遊びにきているのだ。
どうやらこの世界は「TIGER&BUNNY」だけでなく他の物語の設定や登場人物も混じっているようだ。
「ん? どうかしたの?」
こちらの視線に気づいたキャスターに「別に」と答えてテレビを見ると、画面の中のワイルドタイガーがネクスト能力「ハンドレットパワー」を発動していた。やっぱりカッコいいよな。
「ねえ、砕って一体どんなヒーローになりたいの? やっぱりワイルドタイガーみたいなヒーローになるの?」
テレビを見ているとキャスターがいきなりそんなことを聞いてきた。
……どんなヒーローになりたいか、か。確かにワイルドタイガーみたいなヒーローにも憧れるけど、俺は弓矢で悪人をクールに狙い撃つ感じのヒーローになりたいかな。
ほら、俺ってモンハンだと弓使いだったし。
「ふーん。じゃあ、もしネクスト能力が使えるよ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ