第107話
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取り早い方法を取らせてもらう。」
その言葉と共に、麻生の左手を中心にもの凄い勢いで艦隊の全てにひびが広がっていく。
そうして、シスター達はようやく麻生が何をしたのか理解する事ができた。
次の瞬間、音を立てて艦隊が一気に崩れ落ちる。
氷の艦隊はそのまま海に沈み、シスター達は驚愕の表情と信じられないモノを見るような表情が混じった顔をしながら海に落ちて行った。
麻生だけは能力を使用しているので、空に浮いていた。
だが、突然海に巨大な魔方陣が浮かび上がると、海面を割って新しい艦隊が浮上してくる。
それを見た麻生は舌打ちをする。
(やはり、艦隊自身に攻撃しても意味はないか。
これらを沈めてもすぐに再生しやがる。
やっぱり、この艦隊を維持している礼装を破壊するか、このアドリア海全土に干渉して術式に反応しないようにするないな。)
艦隊自身に干渉しても礼装を破壊しない限りあまり意味はない。
それにアドリア海全土を干渉するとなると、あらゆる能力を止めて、干渉する事に集中しないといけなくなる。
この状態でそんな事を悠長に事を構える事はできない。
何より、そんな事をしていたら術式が完成してしまう。
考え事をしていると、他の「女王艦隊」が麻生に向けて砲弾を撃ってくる。
その砲弾を空間の壁を作り、防御する。
(ちんたら考えている暇もない。
こうなったら、手当たり次第シスターを攻撃して撹乱していくしかないな。)
再生しつつある「女王艦隊」に向けて純粋な魔力で作った魔弾を数発撃ち込む。
その魔弾を受けた「女王艦隊」は再び海に沈んでいく。
それを確認した麻生はその隣の「女王艦隊」に向かって移動しつつ、氷の砲弾を防御して、カウンターのように魔弾を何十発も撃ち込む。
近づいた「女王艦隊」には空いている手で魔弾を何度も撃ち込む。
(建宮達ももうじき来るはず。
そうしたら一度合流するか。)
頭でそう考えながら、魔弾で「女王艦隊」を次々と破壊していく。
麻生の撹乱のおかげで、建宮達は雨の様な砲弾を受ける事無く、「女王艦隊」に近づきつつあった。
肉眼で捉えられるくらいまで近づくと、さすがに気がつかれたが肉眼で捉えられる距離ならもう上陸は簡単だった。
さらには、囮も四〇隻ほど用意していたのが幸いしたのか、建宮達が乗っていた船には一発も貰う事なく、近くの「女王艦隊」に乗り込む事に成功した。
「麻生のおかげで、危なげなく上陸する事ができたよな。
だが、油断するなよ。
ここから正念場だぞ。」
その言葉を皮切りに、上条は横付けされた木の船から氷の船へと飛び移った。
その後に、インデックスやオルソラ、ルチアやアンジェレネ、建宮や五和や天草式の面々が次々と乗り込んでいく。
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