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久遠の神話
第五十六話 中華街その十三
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「それ好きなんだよ」
「そうなんですね」
「で、イチ押しがな」 
 中田は上城に満面の笑顔で話す。
「まゆゆな」
「あの人ですね」
「いいよな、本当に」
 妹、いや彼女めいた存在について語る様な口調だった。
「あんな可愛い娘いるんだな」
「確かに可愛いですよね」
「あのグループだと他にな」
 中田は自分が饒舌になっている、機嫌がよくなっている為にそうなっている自分のことを感じながらそのうえでさらに話す。
「板野ちゃんとかもな」
「お好きなんですね」
「ドラマよかったな。マジすかな」
「あの不良ドラマですか」
「あれ1も2も観たよ」
「2はでしたね」
「まゆゆの出番多かったしな。歪んだ性格の役だったけれどな」
 それでもよかったというのだ。
「さばドル最高だったな」
「あれも観てたんですね」
「あっちの方がまゆゆだけれどな」
 不良ドラマよりそちらが彼女らしく合っているというのだ。
「いや、また主演のドラマ撮って欲しいよな」
「何か中田さんって案外」
「意外っていうんだな、俺のアイドル好き」
「本当に意外でした」
 上城はその感情を顔にも出して語る。
「アイドルお好きだなんて」
「男は誰でもそうだろ」
「男ならですか」
「男はアイドルが好きなんだよ」
 中田は確信を以て断言する。
「嫌いな奴なんていないさ」
「僕も。確かに」
「アイドル好きだよな」
「AKBだと大島優子です」 
 彼女が上城の趣味だった。
「あの頑張りがいいですよね」
「平均点高いよな、それにな」
「それに?」
「村山さんに似てるしな」
 樹里が彼女に似ているというのだ。
「顔とかもな」
「そういえば似てます?」
「性格とか似てると思うけれどな」
 大島優子の伝えられている性格にだというのだ。
「何でも一生懸命で身体も張るだろ」
「家だとお母さん代わりですし」
「そういうところが似てると思うけれどな」
「そうなんですか」
「ああ、いい娘だろ」 
 こうも言う中田だった。
「優子ちゃんもあの娘もな」
「大島優子も好きなんですね」
「まあな。実は小柄な娘って好きなんだよ」
「背が高いからですか?」
「まあそうなるだろうな」
 その長身で言う中田だった、上城も背が高いが中田はその彼よりもさらに背が高い、横に並べばそれがよくわかる。
「俺はでかいからな」
「背が高いと」
「小柄な娘が好きって奴多いぜ」
「ううん、そういう傾向あるんですね」
「うちの学園って小柄な娘多いだろ」
「中学からそうですね」
「だよな、大学でもな」
 小柄な女子生徒が多いというのだ、中田はこのことについても笑顔で話す。
「いいよな」
「そうですよね」
「背って大事だよ」
 好みという面でも
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