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ハイスクールD×D 〜聖人少女と腐った蛇と一途な赤龍帝〜
第3章 さらば聖剣泥棒コカビエル
第55話 聖魔剣
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斗は本当に晴れやかな笑顔でそう言った。どうやら原作通りに成功したみたいね。
実はコカビエルたちを倒して因子を手に入れた後、当初はこれをそのまま祐斗に渡そうと思ってたんだけどそこで私はひとつの疑問にぶち当たった。果たしてただ渡しただけで祐斗は同志たちの魂を開放できるのか、ってね。よく考えてみたらあれは悪魔と堕天使、更に聖剣が入り乱れる戦場において極限状態に陥ったからこそ起こった現象、ならただ渡しただけではどうにもならないんじゃないかって。そのことに気付いた時には後の祭り、コカビエルたちは氷漬けだし聖剣使いたちの因子も龍巳が抜き出した後だった。
そこでどうするか考えた結果、私が祐斗を極限まで追い詰め心の底から同志たちを求めさせることにしたのよ。正直賭けの要素が強かったけど、もうそれ以外方法が思い浮かばなかったし、実際さっきまではヒヤヒヤ物だった。うまくいって本当に良かったわ。
ちなみになんで胸の谷間に入れてたかというと、まずなるべく祐斗の近くに置いておかなければならないと思って、そうなると私が持ち歩くというのが確実だった。でもポケットに入れてると何かの拍子に転がり落ちる可能性があったし、そうなるとしっかり挟み込んでおける胸の谷間くらいしか場所がなかったんだよね。決して他意があったわけじゃないからね?
「そう……で、どうする? まだやる?」
そう言って私は右手に持つ
天閃の聖剣
(
エクスカリバー・ラピッドリィ
)
を掲げた。
「……もう僕はエクスカリバーに憎しみは持っていない。同志たちは復讐を望んでいなかった。ただ僕に生きて、幸せになってほしいって……でも……!」
そこで祐斗はこれまでとは違う……そう、実に男らしい目で私を見つめてきた。
「僕は……火織さんに勝ちたい! エクスカリバーとか、復讐とか、そういうこととは一切関係なく1人の剣士として火織さんに勝ちたいんだ!」
そう言うとともに祐斗は右手を天へと掲げた!
「僕は剣になる。友の、仲間の、我が主の剣となる! 行こう皆! 共にエクスカリバーを、そして火織さんを越えよう!! 僕達の想いに応えろ!
魔剣創造
(
ソード・バース
)
!!」
その瞬間祐斗の体から爆発的に聖のオーラと魔のオーラが発せられ、右手に集まるとともに混ざり合い、1つの剣の形を成した!
「
禁手
(
バランス・ブレイカー
)
、
双覇の聖魔剣
(
ソード・オブ・ビトレイヤー
)
! 僕自身の魔の力と同志たちから受け取りし聖の力、その両方を有する剣。この剣で火織さん、あなたを倒す!!」
そう言ってついに成し遂げた
禁手
(
バランス・ブレイカー
)
の聖魔剣を正眼に構える祐斗。
「ようやくだ。ようやくここまで来た。ようやく君と同じ領域までに至ったよ火織さん」
ここに来て私も1つの
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