閑話 未来の武神は歓喜する
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が頷く。いったいどういうことなんだ。とりあえず、どんな相手か聞いてみるか。
「ジジイ一体どういう相手なんだ?」
「子供じゃ。」
・・・・・・は?
「こどもお?」
ジジイの言葉にすっとんきょうな返事をしたのは、川神院で師範代を務めている釈迦堂さんだ。もう一人の師範代である、ルー師範代も釈迦堂さんのように声はだしていないが困惑しているようである。
「総代、冗談きついぜ?百代の相手はトップクラスの修行僧でも最近きつくなってんだ。子供に百代の相手が務まるかよ。」
そう、私は今まで、川神院の跡取りとして厳しい修練を積んできた。そりゃあ、他人より才能はあると思うが、少なくとも同年代には敵はいないと思っている。
普段は釈迦堂さんと、その武術に対する姿勢から反発しあっているルー師範代も同感とばかりに頷いているし。
しかし、ジジイもそれは予想の範囲内だったらしく、気にしたようすはない。
ルー師範代がさらに言葉を紡ごうとしたとき、ジジイが呟いた。
「それが『鬼神』の息子だとしても、かのお?」
「「つ!?」」
師範代の二人の空気が変わった。
な、なんだいったい。
困惑している私を放置して、二人はジジイを問い詰める。
「て、鉄心様!鬼神とは、あの篠宮奉山殿のことでいいのデスカ。」
「ふぉふぉふぉ、わしは少なくとも、それ意外に鬼神と呼ばれているものはおらんよ。」
「こいつは、驚いた。あの人に息子がいたなんて知らなかったぜ。」
「そういえば釈迦堂は奉山ちゃんとは面識があるのじゃったのう?」
「いえまあ、やんちゃしてたときに完膚なきまでに叩き潰されましてね?あの容姿とあいまって、忘れられませんよ。」
「ふぉふぉふぉ、それもそうじゃのう。奉山ちゃんはいんぱくとのある見た目じゃからのう。」
「ふうむ。それが本当なら確かに百代の相手が務まるかもしれないネ。」
ええい!私を置いてけぼりにするな!!
「おいジジイ!いったいその奉山というのは誰なんだ。私にわかるように説明しろ!!」
「ジジイとはなんじゃ、ジジイとは!そういえばモモには話したことがなかったのう。」
そうしてジジイは篠宮奉山のことについて話しはじめた。
曰わくジジイにはライバルと呼べるものが二人いて、
一人は『ヒューム』。ジジイと表舞台で最強の座を争った男で、今は日本三大名家の一つ、【九鬼家】に仕えているという。
そしてもう一人が話にでてきた『篠宮奉山』であるらしい。
彼は呂家という武術家集団の一員で、その集団とは、簡単にいえば「流派の枠を超えて最強の武術家を目指す」という集団であり、奉山はその呂家のトップ、「奉先」の称号を持つ武術家であり、その実力は
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