【冥王】と冷たきものども
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する。・・・だが、この判断は早すぎた。
『・・・ククク、そう言うな神殺しよ。・・・・・・まだ幕は下りておらんぞ?』
消滅しかかっていた灰色の炎を凝縮し、僅かではあるが消滅までの時間を伸ばしたアフーム=ザー。消し飛ばされた分を凝縮したせいで、大きさは三メートルほどにまで小さくなり、呪力も雀の涙ほどしか残ってはいないが。
しかし、彼の特性を考えれば、たかがこれだけの呪力であっても、出来ることがある!!!
《まだ動けるというのか!?》
突如、大地に触れていた《豹》の四肢が凍りつく!
『忘れているようだが、既にこの街は我が領域!神殿のようなものなのだよ!最後の力を振り絞れば、こんなことも出来る!!!』
そう。彼の特性とは、凍らせた物質が、彼の権能を助けるブースターへと変質すること。この街全てのブースターを総動員し、彼は最後の攻撃を行う。
・・・それは、上空より降り注いでいた槍群の落下先を、ほんの少しだけ変更すること。自身に影響がない範囲の破壊から、自身をも巻き込む範囲へと変更すること。
《・・・まさか!?》
凄まじい速度で迫っていたそれらがこちらへと矛先を変更するのを見て、流石に焦った声を出すジョン・プルートー・スミス。
その姿を見て、彼は満足したとばかりに嗤う。
『く、ハハハ!ハハハハハ!一緒に逝こうではないか神殺し!ハハハ、ハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!』
何とかして拘束を解こうとするカンピオーネと、今度こそ全ての力を使い果たして消滅していくまつろわぬ神の元へ、氷槍群が降り注ぐ。
この日。
ニューヨークは氷と、巻き上げられて津波のように襲いかかった多量の土砂により、壊滅した。
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